210話 ページ23
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康二が部屋を去った後、
その後を追うように大吾らも部屋を出て行った。
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『 A。
まだちょっとでも戻りたいって思とるなら
俺らその気持ちを信じて待つから。
また…一緒に活動しようや 』
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そう一言残して。
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柊真と2人になった部屋には、
私の嗚咽混じりの泣き声だけが響いていた。
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私の何がいけなかったんやろ?
私が一体何をしたんやろ?
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その思いが頭を駆け巡る。
私には康二が怒った理由が分からなかったから。
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“ 裏切る ”
確かに私の今の言動はファンの人を裏切ってるかもしれん。
でも、先にメンバーの方が私を裏切ったんやで?
なのになんで私が怒られなあかんの…?
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貴 「 分かんないよ…っ 」
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色々な感情が入り混じって怒りが湧き上がってくる。
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“ なんで私ばっかりこんな目に…っ ”
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柊 「 …A 」
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貴 「 と…うまっ? 」
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柊真は私の名前を呼ぶと腕を掴んでこう言った。
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柊 「 ちょっと気晴らしに外に出えへん?
と言うか俺、行きたいとこあるからついてきて 」
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作者名:凪優月 | 作成日時:2016年6月4日 16時