403「返す時間」藤ヶ谷side ページ3
でも、この目の前の幸せを玉に返さないとならない時間が刻々と迫ってくる。
いつもくるんだ…、彼女を自分の元から返さないとならない時間が。
………………………………
朝ご飯も終わり、帰り支度を整える彼女を見ていたら、もっと一緒にいたいって欲深くなる自分がいた。
キミがいればそれだけで大きな大きな幸せの気持ちが溢れて心が ぎゅっとなった。
(藤ヶ谷)「また来てよ。」
会社まで車で送るよって言うものの、それは結構ですって言うAちゃんを玄関で引き止めた。
A「そうですね…また伺わせて頂きます／」
そんな彼女からは、あっさり社交辞令が返ってくる。
絶対に、�爐泙伸瓩覆鵑凸気ぁ�
俺から誘わない限り。
何か きっかけ…、いや、言い訳を考えなきゃ…
�爐泙伸�
なんて絶対に無い。
また逢いたい…、
逢えない…。
どうにもならない恋が胸の奥で泣いている。
いっそのこと�犢イ�じゃ無い�瓩辰童世辰討發蕕辰進�がラクになるのかな…。
なんだかんだで期待している片思いがチリリと燃えるような気がした。
……………………………
彼女は、そんな俺に突然パッと振り向き、目を丸くして…
A「……雪…。
藤ヶ谷さん！
見て！！雪！」
玄関のドアを開けて驚いている。
まさか〜？！
この時期に〜？
雨じゃないの〜？
って、冗談を言ってるだけだって思い、外を眺めると…本当に雪が舞い始めていた。
(藤ヶ谷)「えっ？！本当だ…、雪だね…」
まだ11月末だというのに。
2人で玄関を出た所の通路のガラス越しに空を見上げる。
A「信じられない〜！
この時期に東京で雪なんてー！
異常気象ですよね！」
降り始めた雪は けがれ を知らない。
(藤ヶ谷)「やっぱ、会社まで送って行くよ。
…いや、送らせて欲しい。
すぐ、鍵、取ってくるから。」
A「えっ／／あっ…す、すみません…。」
切なすぎる白い雪よ、一つだけ教えて欲しいんだ…
今、僕の隣で…
助手席で微笑む彼女が…
いつか…いつか…
僕の所に来てくれる日はくるのかな？
この世で、一番 彼女を大切にできるのは誰ですか？
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作者名：ともこ
| 作成日時：2018年6月17日 1時
