1353「黄色の桜」 ページ3
私達は、そんな たわい無い話しをしながら、小高くなっている場所まで歩き、景色を眺め、一面の桜を見上げれば、春雨のような細かい雨がポツポツと時折 顔にかかる程度で、もう傘なんて要らなくて…。
(藤ヶ谷)「実はさ、ここ人が少なくて穴場なんだよ。
…いつも付いてくれてるメイクさんで、カメラが趣味の人がいてさ!
すっかり意気投合しちゃって、色々話してたら、この場所を教えてくれて!
あっ、A〜 向こう見える?!」
A「えっ?どこどこ??」
(藤ヶ谷)「あっちのライトアップされてる方!」
A「うんうん!見える!」
…私達は、自宅での堅苦しいやり取りや、あの抱きしめられて気まずくなった空気感なんて嘘のように自然と会話が生まれ…、
繋がり…、
そんな私達の影も自然と寄り添っていく…。
(藤ヶ谷)「向こうが〜桜の名所って言われてる方で〜、だから混んでる方ね!
で、ここは〜、そこを反対側から見てるって感じになるんだっ。
ねっ!穴場でしょ!?」
A「うん!なんか秘密の場所って感じで素敵ですね!!」
雨上がりの夜の園内は、がらんとしていて、おかげで 顔バレなど気にする事無く、私達は二人…、それからも、ぶらぶら歩いた。
A「あっ//!見て!!
すごい〜、珍しい〜!」
(藤ヶ谷)「ん?どれ?」
A「これっ!黄色の桜!見つけましたっ!」
辺り一面、ピンク色の桜の中、たった一本だけ、黄色の桜の木。
それは、すごく誇らしげに強く立っていて、目を引いたのは言うまでもなかった。
A「この木だけですよー!!黄色なの!!
最近、雪が降って すっごく寒かったり、、
桜が咲く程 暖かったり…、
お天気がクルクル忙しいからかな…、、
何で、これだけ黄色なんだろうー、種類が違うのかなー?
不思議〜。」
(藤ヶ谷)「…そう…、、だね。……、、」
A「すっごい素敵ですよね!!
この中で、一番キレイ!!」
そう黄色く色づいた桜の木の周りを一周しながら携帯で写真を撮るのに夢中になっていると…
さっきまでの藤ヶ谷さんとの会話のキャッチボールが途切れた事を背中で感じた。
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ともこ(プロフ) - cam3cam1luv7Tさん» ご感想ありがとうございます。嬉しく読ませて頂きました。こんなに長編になってしまい申し訳無い限りです。完結していきますので、引き続き よろしくお願い致します。ありがとうございます。 (2019年4月23日 1時) (レス) id: c16a504c4b (このIDを非表示/違反報告)
cam3cam1luv7T(プロフ) - このお話、完結して欲しい気持ちとして欲しく無い気持ちで揺れます。それほど引き込まれておりますが、作者様の展開を楽しみにしております(=´∀`) (2019年4月17日 20時) (レス) id: 1422448c45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ともこ | 作成日時:2019年3月21日 0時