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新しいお洋服も買ってもらった帰り道

もうお外は少しずつ暗くなってる

私とゾムはゆっくりゆっくり歩いて森まで帰ってる

ゾムはなんだか少し難しそうな顔をしててずっと黙ったまんま

私は眼を瞑ってるからゾムが考えてることが今はわからない

でもね、眼を開けたらだめな気がするの

なんでかわかんないんだけどね、


『ねぇゾム』

zm「ん?」

『今、何をかんがえてるの?』

zm「...」


ゾムはなんにもこたえない

私は、恐る恐る眼を開いた


zm( 俺はほんまに人間なんか? )

『っ?!』


大きく、ぎゅうぎゅうにゾムの心の中に詰まってる言葉を見て私は思わず目ごと瞑る

人間だよ、?ゾムは、人間だよ、

そう伝えてあげたいのに、

私の口からは乾いた音すら出てこない

私が止まった事にゾムは気がついてないみたい

どんどん先に1人で行っちゃう

まって、置いてかないでよ、ゾム、

足が竦んで動かない

ゾムの背中が遠ざかってく

どうして足が竦んでるのかわからない

力が抜けてぺたんって座り込む


『ぁ、え、?』


どうして、動かないんだろう、

ゾムがいない

ゾムが見えない

どこ行っちゃったの

ふと後ろの草がガサガサいってるのに気がついた

何、?誰、?

怖くて振り返れない

後ろから荒い呼吸音が聞こえる

ぐるぐる言ってる

目の前が真っ暗になった

後ろの人におめめを塞がれてるみたい

人、?それとも、人じゃない、?

クマさん、とか、?


『だ、だれ、ですか、?』

「...」

『えっと、あの...』


黙られちゃって困っちゃう

それでも、ずっと後ろではぐるぐるって音が聞こえる


『クマさんですか、?』

「...」

『えっと、ちがうなら、私の右肩を、たたいて、?』


右肩をツンツンって叩かれる


『うさぎさん、ですか、?』


また右肩をツンツンってされる


『お...おおかみさん、ですか、?』

「...」


今度は何もされない

何も、されない、?

それって、つまり、そういうことで___

気がついた頃には私の首筋に生暖かくて湿ったものが這ってた

これは、おおかみさんの、舌、?

なんで、どうして、やめて、食べないで、

嫌だ、嫌だ、

ゾム以外に食べられたくなんてないよ、

ゾム、ゾム、ゾム、


『ぞむっ、!!!!!』


助けてよ、

獣臭い、

もう直ぐ横におおかみさんの顔がある、

おめめは塞がれてるけどそれはわかる

首筋に歯が当たって

私は___

俺だけの→←▽



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作者名:喘息ですっ★ x他2人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2022年9月9日 10時

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