有名役者は氷の呼吸を使うらしい。【鬼滅の刃】壱

22話 唯一の希望 ページ24

？？？side





なんで、なんでこんなことになったのだろうか。



なんで、家族が全員、
あんな目にあっているのだろうか


俺には、分からなかった。






唯一の希望は、禰豆子。



禰豆子だけでも助けたい。



頼む、生きてくれ


死んじゃダメだ。




山を降りるのなんて、もう慣れた。
いつもは大量の炭を運びながら歩いているため
禰豆子をおぶって走っても幾らか平気だった。







禰豆子.......！！頑張れ禰豆子！！



兄ちゃんが助けてやる！！！









｢ぅぅぅぅぅ.......｣









.......！



声が！



禰豆子、起きたのか！？


俺は期待に胸をふくらませた









が、





｢.......ヴぁぁぁあ！！！｣








！！！？？



なんだ！？この声は！！

禰豆子が暴れだした。

そんなに降りたいのか？？？




だが、禰豆子は血だらけで、





歩けそうも.......









ヒヤッ...................









...............................。







後ろから、冬の、夜の、匂いがした。


辺りの風が止んで

ひんやりとした気持ちの良い空気が残った。









？？？｢伍の型.......雪中の温もり｣







声が、聞こえた。








急に静かになった禰豆子。




禰豆子を静かにさせたその人は









.......綺麗な人だった。






匂いと一緒に、

雪の中に、消えてしまいそうな


そんな感じ。



静かだった。音が、しなかった。




優しい、母のような、手つきで、



禰豆子を包み.......









刀を禰豆子の頸に構える。






...........................................








.......まて、



...............................刀！！！！？？？









俺｢っやめろ！！！！｣




俺は直ぐに声を出していた。






女の人は、少し動揺して、こちらを見た。





俺｢妹に手を出すな！！！！｣







この匂いは駄目だ！！危ない！！！

家の周りに残っていた香りのひとつだ。



家族を、殺したやつかもしれない！！



と、いうか、今ので確定だ。


護らなければ。禰豆子を！！







？？？｢妹をちゃんと見て！！それが本当に｣





もう、聞く耳を持たなかった俺は、

禰豆子をその人から遠ざけて

蹴りを入れた。


女の人はうずくまった。




この隙に、逃げるつもりだった。






が、





予想外な事に









ﾌﾞｼｬｯ、









女の人から、血が吹き出した。

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