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自分の家の前に着いた頃には、俺の息も完全に上がりきっていた。
少し息を整えたあと、玄関の扉を開けると同時に、テレビの音と混じって聞こえてきたのは、すっかり聞き慣れた声。
｢お、やっと帰って来た。おかえり｣
｢ほんとごめん。遅くなった｣
｢もうちょっとって言ってた割に遅いから心配したじゃん｣
もうすでにテーブルに並べられた食事は、綺麗にラップに包まれていた。
｢食べるだろ？温めるよ｣
｢慎太郎もう食べた？｣
｢いやまだ｣
｢待ってなくてよかったのに｣
｢せっかくだし一緒に食べたかったんだよ｣
そう言って並べられていた食事を持ってキッチンに向かう慎太郎を目で追いながらも、何故か動けずにその場に立っていた。
｢立ってないで上着脱いだら？｣
｢あっ…うん｣
その様子にすぐ気づいてそう声をかけてくれた慎太郎の姿をよく見ると、俺の部屋着を着ていることに気づいた。
｢その服破れてなかった？｣
｢え、そうなの？まぁ着れたらなんでもいいよ。てか遅くなったけど、服借りてまーす｣
｢遅せぇよほんとに｣
｢帰るのもね｣
そんな会話をしながら、俺は鞄をソファーにほとんど投げ捨てるように置き、上着を脱いだ。
｢なんか落ちたよ？｣
慎太郎にそう声をかけられ、床に目を向けるとそれはすぐに見つかった。
3999円と表記された
少し角が折れ曲がった値札
｢何それ値札？｣
｢あ、うん｣
｢ついてたの？｣
｢あ…そうそう。捨てるとこなくてポッケに突っ込んだの忘れてた｣
そんな嘘をつきながら
俺はすぐに値札を拾い
慎太郎にはバレないように
そっとズボンのポケットに値札を入れた。
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くれよん(プロフ) - 腐女子ちゃんさん» コメントありがとうございます！毎日更新目標に頑張っていこうと思います！本当にありがとうございます(^^) (2020年5月24日 17時) (
レス) id: 664958a767 (このIDを非表示/違反報告)
腐女子ちゃん - 面白いです！これから関係複雑になっていきそうですね…作者さんのペースでいいので更新頑張ってください！応援しています！ (2020年5月24日 8時) (レス) id: 7a4cdc3ef8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くれよん
| 作成日時：2020年5月24日 0時
