土井先生から逃げられない

第40話 ページ41

久「沢山食べてくださいね！！！」

『………………』

土井先生に連れてこられたのは食堂。
そこにはこの世の終わりのような顔をした火薬委員会のメンバーと割烹着を着てニコニコの兵助がいた。
机の上には大量の豆腐料理。

土「すまない、何故か兵助以外の5年生がいなくて、我々火薬委員会に話が回ってきたんだ」

土井先生がそう耳打ちしてくる。
何故かいない？？

『へ、兵助？他の5年生は？』

久「それが豆腐料理の試食会だって言ったらみんな何も言わずに何処かに行ってしまって……急ぎの用事でもあったんですかね」

逃げたなあいつら。
自分たちが逃げれば兵助が所属している火薬委員会に話がいくと分かっていて逃げてる。

池「随分と沢山ありますね」

斉「見るだけでお腹いっぱい……」

二「…………」

ごめんよ、私が早く気づいて止めておけばよかった。

久「さぁ！！！どうぞ！！！」

みんな今から始まる豆腐地獄が怖く、なかなか手をつけないでいると兵助が目をキラキラさせながらそう言う。

土「…………いただきます」

最初に箸をのばしたのは土井先生。
それに続いて私たちも覚悟を決めて箸をのばす。

『んっ、美味しい』

久「美味しいですか！？！？」

そうだった、最初の方は美味しいのだ。
他のみんなも美味しい美味しいと食べている。

久「ならもっと作ってきますね！！！」

『え』

いやいや、追加で欲しいとは一言も言ってないんだけど。
何なら今机の上にあるものだけで精一杯。

土「諦めろ、神楽」

『…………はい』

お夕飯いらないや。

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