第20話 ページ21
『ど、何処行くんですか!?』
そう聞いても答えてくれない土井先生。
私の手を引っ張りどんどんと進んでいってしまう。
『きゃっ!!!』
着いたのは用具庫。
そこに押される形で入り、扉を閉められる。
土「……………」
『せ、先生……?』
暗くてよく顔が見えない、けど確実に怒っている。
私知らない間に何かしちゃったのかな。
土「………何で……」
『え?』
土「何でタソガレドキから声をかけられた事を黙ってるんだ!!!」
タソガレドキ……??
声をかけられたって何でそんなこと土井先生が…
『何でって……!逆に何で土井先生がその事知ってるんですか!?』
土「言ってるだろう、Aの事なら何でも知ってるって」
フラフラと土井先生が近づいてきて、物凄い力で肩を掴まれる。
『い、痛いです!!』
土「痛いのはこっちだよ、あんなに伝えたのにまだ分かってないなんて、Aは優秀だから理解してくれたと思ったのに」
『……………』
まずい、このままここにいたら危ない。
それは分かっているのだが、扉は土井先生の後ろにあるし、逃げ出すなんて……
「すみません、誰がいますか?」
ん?この声は……
土「チッ……私だ、その声は浜か?」
声色がいつもの土井先生に戻る。
浜「はい!その声は土井先生ですよね?」
土「あぁ、すまない、入ってくれ」
浜くんが扉を開けると、一気に明るくなり少し安心する。
浜「あ、A先輩も!火薬委員のお仕事ですか?」
『あ、そうn土「そうなんだよ、勝手に入ってすまないね、少し使いたいものがあったから」
私が答えようとすると、遮られる。
バラすと思われてるな。
浜「大丈夫ですよ、A先輩、座り込んでますけど大丈夫ですか?」
土「少し転んでしまってね、ほら、立ちなさい」
『……あ、ありがとうございます……』
土井先生の顔が見れない。
土「用も済んだから私たちは行くよ、それじゃあ」
浜「はい!」
土井先生に腕を引かれて用具庫を出る。
浜くんに助けを求めたかったが、ここであの子を巻き込むと大変な事になってしまうのが分かっている。
土「またこの話はゆっくりしよう」
『………………』

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なち(プロフ) - まひぼぼさん» コメントありがとうございます!!両方ともいい結末を迎えられるように頑張ろうと思います(*´꒳`*) (2月2日 16時) (レス) id: 2c40a6fcc3 (このIDを非表示/違反報告)
まひぼぼ - わわわ!両エンド嬉しいです!雑渡さんも、土井先生もどちらもいい方向に行けますように🙏(ハッピーエンド的な)更新楽しみにしてます! (2月2日 12時) (レス) id: 53238a5003 (このIDを非表示/違反報告)
なち(プロフ) - まひぼぼさん» コメントありがとうございます!両エンドいいですね!!分岐ルートとして考えてみます!最後までお付き合いくださればと思います(*´꒳`*) (1月30日 7時) (レス) id: 2c40a6fcc3 (このIDを非表示/違反報告)
なち(プロフ) - ぽみさん» コメントありがとうございます!!そう言って貰えて嬉しいです!!最後までお付き合いくださればと思います(*´꒳`*) (1月30日 7時) (レス) id: 2c40a6fcc3 (このIDを非表示/違反報告)
まひぼぼ - ドキドキしちゃいます!土井先生エンドと雑渡さんエンドどちらも見てみたいです、、、! (1月29日 23時) (レス) @page37 id: 53238a5003 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なち | 作成日時:2025年1月22日 17時