優しさノ中に ページ5
「君にとって累はどんな存在？」
「……。」
「それにしても君の糸捌き本当に凄かった」
「…………。」
繭糸で手足を縛りつつAを担いで運んでいるのだが、その際で懲りずに話しかけてくる。だから「口を糸で縛るわよ」と脅したつもりで言ってみたが「残念だが君には出来ない」と、見透かしされているような瞳で言われてしまい結局出来なかった。悔しくて思わず む、と口を紡ぐと君は案外可愛らしいんだね。と笑われてしまった。鬼に“可愛らしい”だなんて、どうやら此奴は本格的に頭の螺子が何本か足りないらしい。
累の名前を多く発しているが、此奴が本当に累の探していた“あの子”なのだろうか。
「君は随分と累と容姿が似ているね。もしかしてご家族さんだったりするの？」
「……家族ね、…残念だけど。違うわ」
本来は此処で肯定しなければならないのだろう。けれども、何故か否定してしまった。Aには全てを見透かされている様な気がしたからなのだろうか…否、違う。先程までは彼女に対しての嫌悪感が優っていたのに今は少し悲しそうな、そんな顔をしていたからなのかもしれない。Aは、そっか。と一言言うと続けて話し出した。
「もし君が累の家族でお姉さんだったら良いのに」
「…どうして？」
「だって君は優しいから。」
…本当に、この人間は頭の何処かが壊れているらしい。何故って、鬼にとって人間は駒であり食料でしか無いのだ。そんな鬼に“優しい”だなんて普通、思わないだろう。それに優しくしているのは累に命令されたからなだけであって決して自分が優しいわけではない。
────それなのに。こんなにも心があたたかなるのはいったいどうしてなのだろうか。
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羅刹(プロフ) - rosea さん» 凄く凄く嬉しいです有難う御座います！！！（ ; ; ）頑張って更新していきたいと思います！素敵なご感想を心から有難う…！ (2019年9月2日 23時) (
レス) id: 8e721ab01a (このIDを非表示/違反報告)
羅刹(プロフ) - rosea さん» うあ〜〜！！やってしまってましたッ！ご指摘ありがとうございます(*´`*)！！！ (2019年9月2日 23時) (レス) id: 8e721ab01a (このIDを非表示/違反報告)
rosea - とても面白いお話だと思います！頑張ってください(*≧∀≦*) (2019年9月2日 22時) (レス) id: de9e002270 (このIDを非表示/違反報告)
rosea - 鬼滅隊ではなく鬼殺隊なのでは? (2019年9月2日 22時) (レス) id: de9e002270 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羅刹 | 作成日時：2019年9月2日 14時
