俺たちの青春！2【東海オンエア】

理由 ページ1

まみこside





約2年間住んだこの家を引っ越すことになった。



理由の1つ目は、実家にこの家の住所がバレちゃったこと。


弟が受験勉強をしに、よくこの家に来ていた。

虫さんにも家庭教師をしてもらって、


無事、京都大の教育学部に合格した。


私と虫さんの姿を見て、先生になりたいらしい。

道半ばで辞めた私たちからすると、なんとも言えない心境だけれど。



その弟がうっかり母に私の住所を教えてしまったのだ。



なんだかんだで心配性の母は、仕送りを少し前から送ってくる。


…ありがたいけど、もう実家に頼るまいと家を出たのに。




そう思ってたある日、てっちゃん家での居候を終えて自宅に戻ると、階段の掲示板に貼られていた通知。


《住民の皆様へ 退居のお願い》



「え？！」



こうして今私は、今月末までの退居を余儀なくされている。


ちなみに退居日まで1週間とちょっと。




「居候、続けとけばよかった…」



急いで家を探して、引越しの荷物をまとめるには、


しばらく動画には出てられなくなる。





かと言っててっちゃんとかを頼ると、


「1人だと大変だから手伝う！」


とか絶対言ってくるし、そうなると撮影に支障をきたす。



今、グループが大きくなってきてるからこそ、


私も精神的に自立しなきゃいけないし。


1人でやらなきゃ。






ゆめには、私がいない分の撮影を代わってもらうお願いをした。









…だけど、


私がいない間に居場所なんて無くなるんじゃないか。



そんな不安にばかり駆られる。




結局私はいつも、依存してるだけ。






「…私って、めんどくさい女だよな」


ゆ「急にどうしたの笑」


「精神的に自立したいとか言って、結局ゆめ頼ってるし

…私、東海オンエアに必要かなって、よく考えちゃう、ははは」



私は、男6人の中にいて、特別に女の子扱いされたくなくて。


このグループの男6人は、私のことを女の子扱いしないのが暗黙の了解だ。




私がそれを望んでいるのに、



特別じゃないからこその居場所を探しては、


見つからなくて、もがいていた。







ゆ「……東海オンエアは、まみこなしでは成り立たんよ。」



ゆめまるが、私の目を真っ直ぐ見て言う。



ゆ「本当だよ？バカみたいな俺らを上手く操るのも、時々同じ目線になるのも、まみこにしかできない。」




ゆ「背負ってるもん、1回下ろしなよ。

俺らがちゃんと支えとくから。」




涙がずっと止まらなかった。

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