story45 中等部のやつら ページ3
陽毬side
しつこく追ってくるペルソナをやっと撒けたと思ったら、今度は面倒臭そうな中等部生たちに絶賛絡まれ中。一難去ってまた一難とはまさにこのことだ。
能力別クラスへの移動途中だったのだろう。そのグループは男2人に女1人で構成されていた。
「女といちゃついちゃって、堂々と授業サボリか? 幹部生はいい身分だな。」
その中の1人、ワカメのようにうねった髪を持つ男が僕ら見て嘲るような声で言う。次いでもう1人の男と女が星なしを見て声を上げた。
どうやら星なしは僕と棗のパートナーになったことと、B組ではあり得ない星階級を付けられたことでちょっとした有名人らしく、相手方はこちらに興味津々な様子。棗と星なしが恋人同士だの、僕と星なしが棗を取り合って修羅場になってるだの勝手な妄想をして言葉を投げてくる。
僕も棗も基本的に面倒なことは避けたいタイプだ。丁度呼吸も整っていたので、どちらからともなく立ち上がり、彼らに背を向けて歩き出した。
「おい待てよ、人殺し。」
やつらの言葉に全く取り合わず無視し続けた僕らの態度が気に食わなかったのか、ワカメが呼び止めてきた。流石にその言葉は無視できず、僕らは足を止めた。
そのまま男は、危険能力を持つ僕らが幹部生であることを認めないとか、調子に乗るなとか、いろいろ捲し立ててくる。
この程度の煽りなら僕らも黙って受け流せた。
「大体お前らが幹部生でいられるのは、ただ『ペルソナ』のお気に入りってだけの事なんだからな。」
しかしこの一言で棗は限界を超えたようだった。棗は彼らに背を向けたままアリスを使い、ワカメの腕に火をつけた。
ワカメは火が付いたことに慌てふためき、それを見ていた男が慌てて水をかけて火を消す。
「火傷してるといけないから、冷やしといた方がいいんじゃない?」
僕も多少彼らにムカついていたので、棗が燃やした箇所を狙って凍らせた。
彼らは身の危険を感じたのか焦った様子で声を張り上げる。
「おい誰か、ペルソナをここに……!」
「呼ぶなら呼べよ。」
棗は冷ややかな目で彼らを見つめ、ペルソナが来る前に全員黒焦げにしてやると脅す。その言葉に彼らが怯んだのを見てまた歩き出した。僕も棗の後を追った。まぁ、腕の氷は流水に当て続ければ溶けるだろう。
ワカメだけが往生際悪く星なしを人質にとってきたが、星なしを棗が助けるわけもなく無視して歩き続ける。僕も彼女を助けずとも命に危険はないと判断して棗に続いた。
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えるふぃ(プロフ) - Rumiさん» Rumiさん、ご指摘ありがとうございます!! 火事に直してきました!気が付かず申し訳無いです…。細かいところまで読んでくださってありがとうございます! (2020年5月3日 1時) (レス) id: 2cfa1564f2 (このIDを非表示/違反報告)
Rumi(プロフ) - あの71話の火事が家事になってますが…。 (2020年5月3日 1時) (レス) id: 29532e4533 (このIDを非表示/違反報告)
ひらり - 30話目のアリス祭のとこのワカメさんのセリフ「ああ忘れる所だった。不人気どころかー...」が蜜柑のセリフになってるぞー。 (2014年4月12日 10時) (レス) id: 057e594f88 (このIDを非表示/違反報告)
あやめ(プロフ) - チェナさん 間違いを教えて下さりありがとうございました。助かりました。
一応気付いたところは直しました。
また 何かあったら言って下さいm(_ _)m (2013年12月25日 22時) (携帯から) (レス) id: 39d6b953a1 (このIDを非表示/違反報告)
あやめ(プロフ) - アルト(οπο)さん» アルト(οπο)さんありがとうございます。
初めて自分の作品にコメントを戴きをその上誉められるなんてとっても嬉しいです♪
これからも書くの頑張ります(≧∇≦) (2013年12月2日 0時) (携帯から) (レス) id: 39d6b953a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えるふぃ | 作成日時:2013年11月29日 23時