story61 ホワロン ページ19
蜜柑side
なんとかセントラルタウンまで来れたのに、蛍に置いてかれて一人ぼっち。
なけなしのお金で焼き芋を買って食べとると、アクセサリー屋の前に立つ棗を見つけた。ウチが棗にそんな趣味があったんやと、引いとると突然後ろから声をかけられた。
「前から思ってたけど、星なしってずれてるよね?」
驚いて振り返ると陽毬ちゃんには呆れた顔されとって、ルカぴょんには変な想像するなって怒られた。でも棗が女の子もの見る理由なんて、思い付かんから仕方ないやん。
「……アホッ!」
「何だとよーちゃんめーっ!」
ついには流架ぴょんが抱っこしとるよーちゃんにまでアホって言われてしまった。よーちゃんみたいに可愛い子がこんな態度なのは棗による洗脳に違いない。
そんな風に自分に言い聞かせていると、よーちゃんが持っとるお菓子に目が止まった。ルカぴょんの説明によるとそれはホワロンっちゅうお菓子で、何やらすごく美味しいらしい。
「おねーたんも、はいっ。」
「わぁ、僕にもくれるの?ありがと、よーちゃん。」
よーちゃんはホワロンを頬張りながら3人の口にホワロンを差し出していく。
ウチはホワロンを見た瞬間、不思議な見た目をした魅惑のお菓子に一目惚れしてしもうた。
ウチにもホワロンをあげるよう、ルカぴょんがよーちゃんに頼んでくれたけど、最後の1つだったことからか散々弄ばれて結局食べれなかった。まぁこんなちっちゃい子から貰おうとするウチも大人気ないんかも。
「ルカぴょん、ホワロンていくらすんのーっ!?」
こうなったら自分で買うしかないと思って、値段を聞くと、ウチの所持金では到底手が届かない値段で。
諦めきれずにいたら、委員長と蛍がホワロン屋さんの前までやってきて、お金を貸してくれるって言ってくれたけども、じーちゃんの言葉を思い出して借りるの諦めたんやけど、丁度その時大通りで大道芸をやっとる人が目に入った。その瞬間ウチは閃いた。お金がないなら稼げばいいんやって。
その場にいたみんなに助けを求めて、マッチ売りの少女を元にして作った即興劇をやることにした。陽毬ちゃんだけは恥ずかしいからってどっか行ったけど、他のみんなは協力してくれて、無事ホワロンをゲットすることができた。
協力して手に入れたホワロンはすっごく美味しくて。
本当は全部食べたかったけど、学園に戻ってから鳴海先生に手紙と一緒に残りのホワロンを渡した。この幸せはじーちゃんにも分けてあげたいから。
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えるふぃ(プロフ) - Rumiさん» Rumiさん、ご指摘ありがとうございます!! 火事に直してきました!気が付かず申し訳無いです…。細かいところまで読んでくださってありがとうございます! (2020年5月3日 1時) (レス) id: 2cfa1564f2 (このIDを非表示/違反報告)
Rumi(プロフ) - あの71話の火事が家事になってますが…。 (2020年5月3日 1時) (レス) id: 29532e4533 (このIDを非表示/違反報告)
ひらり - 30話目のアリス祭のとこのワカメさんのセリフ「ああ忘れる所だった。不人気どころかー...」が蜜柑のセリフになってるぞー。 (2014年4月12日 10時) (レス) id: 057e594f88 (このIDを非表示/違反報告)
あやめ(プロフ) - チェナさん 間違いを教えて下さりありがとうございました。助かりました。
一応気付いたところは直しました。
また 何かあったら言って下さいm(_ _)m (2013年12月25日 22時) (携帯から) (レス) id: 39d6b953a1 (このIDを非表示/違反報告)
あやめ(プロフ) - アルト(οπο)さん» アルト(οπο)さんありがとうございます。
初めて自分の作品にコメントを戴きをその上誉められるなんてとっても嬉しいです♪
これからも書くの頑張ります(≧∇≦) (2013年12月2日 0時) (携帯から) (レス) id: 39d6b953a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えるふぃ | 作成日時:2013年11月29日 23時