異能力の世界に迷い込んだ無頼派少女

被害者 ページ46

ASide


着いた先の現場はどうやら河川敷のようで、沢山の警察がいた



中島「(真逆Aちゃんも電車の乗り方知らないとは…)」



そこで待ち構えるように1人の刑事が眉間に皺を寄せ立っている


「遅いぞ探偵社！」

江戸川「ん、君誰？安井さんは？」

箕浦「俺は箕浦、安井の後任だ。本件はうちの課が仕切る。貴様ら探偵社は不要だ」

江戸川「莫迦だなぁ、この世の難事件は須く名探偵の仕切りに決まっているだろう？」

箕浦「フン、抹香臭い探偵社などに頼るものか」

江戸川「何で」


箕浦「殺されたのが＿＿＿俺の部下だからだ」


死体に被せられていた布が剥がされる



「今朝、川を流れている所を発見されました」


『…………』

江戸川「……ご婦人か」


…綺麗な人だな


捲られた布の中には水に濡れた女性

高そうな腕時計をしていた

私服で化粧もしていないことから恐らく早朝に亡くなったみたいだ

敦くんは少し後ろで死体に動揺していた

恐らく遺体を見るのは初めてなんだろう


箕浦「胸部を銃で3発、それ以外は不明だ。殺害現場も時刻も弾丸すら貫通しているため発見できていない」

江戸川「で、犯人は？」

箕浦「分からん」


えぇ…


箕浦「職場での様子を見る限り特定の交際相手もいないようだ」


…ん？

私はてっきり、そこの彼と交際しているのかと思ったんだけど

同じ時計を身につけているし


江戸川「それ、何も分かってないって言わない？」

箕浦「だからこそ、素人あがりの探偵になど任せられん。さっさと＿」

「おーい網に何か掛かったぞ！」

中島「何です、あれ？」

「証拠がないか、川に網を張って調べているのですが＿＿＿」

「ひっ、人だァ！人が掛かってるぞォ！」


…な〜んか、嫌な予感


箕浦「何だと！」

中島「真逆……」



箕浦「第二の被害者！？」

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