初仕事 ページ30
中島Side
国木田「そいつは密輸業者だろう」
国木田さんが帰ってきた
あれ、太宰さんは……?
国木田「軍警がいくら取り締まっても船虫の様に湧いてくる、港湾都市の宿業だな」
「えぇ、無法の輩だと言う証拠さえあれば軍警に掛け合えます。ですから」
国木田「現場を張って証拠を掴めか…」
国木田さんはくるりと僕を見た
国木田「小僧、お前が行け」
『へっ!?』
国木田「ただ見張るだけだ。 それに、密輸業者は無法者だが、大抵は逃げ足だけが取り柄の無害な連中……初仕事には丁度良い」
『で、でも…』
国木田「谷崎、一緒に行ってやれ」
ナオミ「兄様が行くなら、ナオミもついて行きますわぁ!」
苦笑いしか起きなかったのは仕方ない
結局僕と谷崎さん、ナオミさんの三人で行くことになった
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国木田「おい小僧。不運かつ不幸なお前等の短い人生に、些かの同情がないでもない。 故に、此の街で生き残るコツを一つだけ教えてやる」
国木田さんが手帳から一枚の写真を取り出す
国木田「此奴には遭うな、遭ったら逃げろ」
写真には黒外套に黒髪の青年が写っていた
『…此の人は?』
太宰「マフィアだよ。尤も、他に呼びようがないからそう呼んでるだけだけどね」
国木田「港を縄張りにする邪悪なポート・マフィアの狗だ。名は芥川。マフィア自体が黒社会の暗部のような危険な連中だが、その男は探偵社でも手に負えん」
『何故危険なのです?』
国木田「そいつが能力者だからだ。殺戮に特化した頗る残忍な能力で、軍警でも手に負えん。俺でも奴と戦うのは御免だ」

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リナリア(プロフ) - 文ストと文アルどっちも好きで、この2つが合わさった作品ないかなって探していたので、嬉しいです!これからも頑張ってください! (2023年7月27日 13時) (レス) @page1 id: 6b56f22e52 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ - 文アルと文ストどっちも好きなので嬉しいです!応援してます! (2023年5月7日 16時) (レス) @page50 id: 59833c02b1 (このIDを非表示/違反報告)
新美悠華@文アル大好き💛 - おもしろいですこれからの投稿楽しみの極みですこれからも頑張って欲しいです (2023年3月20日 19時) (レス) @page11 id: 5309fc8273 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:暗黒破壊神 | 作成日時:2023年1月22日 22時