異能力の世界に迷い込んだ無頼派少女

怨恨 ページ21

ASide


「嫌だぁ……もう嫌だ………全部お前らの所為だ……武装探偵社が悪いんだ！！社長は何処だ、早く出せ！でないと＿＿爆弾で皆吹っ飛んで死んじゃうよ！」



爆弾魔が机の上に乗ってリモコンを持っている

多分、爆弾の起動ボタンだ


太宰「あちゃー」

国木田「怨恨だ。犯人は探偵社に恨みがあって社長に会わせないと爆発するぞ、と」

太宰「ウチは色んな処から恨み買うからねぇ」


…うーん

怨恨にしては覇気も怒気も殺気も感じないけどなぁ…


太宰さんが人質の足元にある爆弾を見る


太宰「うん……あれ高性能爆薬だ。この部屋くらいは吹き飛んじゃうね」


…ふむ


太宰「爆弾に何か被せて爆風を抑えるって手もあるけど……この状況じゃなぁ」


いや、高性能爆弾だったらそれだけで爆風なんか抑えられないと思うぞ？


太宰「しかも女性を人質に取るとは…卑劣な」

中島「あの女の子は？」

太宰「彼女はナオミちゃん。バイトの事務員さんだ」

中島「バイトさん！？それじゃあ完全にとばっちりじゃないですか！」

国木田「どうする？」

太宰「会わせてあげたら？社長に」

国木田「殺そうとするに決まってるだろ！それに社長は出張中だ！」

太宰「と、なると……人質をどうにかしないと」


すると２人は目を合わせ、何かの構えをとる

敦くんも期待の眼差しを向けている

そして繰り出されたのは異能攻撃



……………ではなく、ジャンケンのチョキをしている2人の手


…何してるんだこの人達


敦くんが呆れているのを知ってか知らずか、また2人は睨み合う



結局ジャンケンの勝者は、にたぁと笑う太宰さんだ

国木田さんは、ぐぬぬ……と自らの拳を見てわなわな震えている

そんな国木田さんに太宰さんは、スっと爆弾魔の方へ手を出す


国木田「チッ」



……成程な

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