White Linaria .【黒】 (ページ49)

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『何か急に申し訳なく感じてきた…』

目黒「何が？」

私の手には雑貨屋さんの紙袋が握られている。

『まさか3つも買ってもらえるなんて』

私は1つでよかったのに、俺が払うからと言われて
3つ分の値段を目黒に払ってもらった。

目黒「まぁ安かったし。バイト代も貯まってたから大丈夫だろ」

『……そっか』

ならいいか。って思ってしまう。

『何か買わなくていいの？私だけ買って』

目黒からどこか行こうって言ってきたけれど、
気づけば私の買い物みたいになっていた。

目黒「別に俺はいいよ。Aが買いたい物を買えたなら」

『…ねぇ、ほんと頭大丈夫？』

目黒「何が？」

『いや。目黒が優しくなったから…』

まぁ、前が優しくなかった、というわけでもない。

私の相談を聞いてくれて、優しいのは知っている。

翔太に彼女ができたって知った日も…。

私に告白してから積極的になってきた目黒を見て、
むず痒い気持ちがあるけど。

＿＿＿＿でも、翔太への想いは捨てられない。

(今頃、美羽ちゃんと楽しんでるんだろうな…)

今だって、考えるのは翔太のこと。