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彼の独占欲 ページ9

仕方ないなぁ…と親の顔をして財布を手に持って立ち上がったジョシュアに、ユラも財布を持って一緒に行く!と立ち上がってそのまま二人でスタスタと行ってしまった。



『……なんかお昼に2人っきり初めてだね、なんだかんだ。』


「そうだね、いつもユラとジョシュアがいて4人だったし。」


「滅多に二人消えること無かったもんね」




ジョンハンが言う通り、私達は二人きりになる機会などここ2〜3年通して一度もない。


誰か一人がどこかに行って、3人残るという形ばっかりだったからいざ二人きりになると緊張気味になってしまってちょっぴり意識しちゃうってのに



……ジョンハンはなんも変わらず無表情



変に意識してる私がバカバカしく感じる程。



…………やめたやめた。考えたってキリがないし。


どうせ私達は友達なんだし……





そんな事を1人で考えながらジョンハンを見て、お弁当に手を伸ばそうとした時、、

ジョンハンが私の腕をゆっくり掴むと傍に引き寄せてきて
お互いの二の腕がピッタリとくっついた。




『えっ、何っ!?』



流石にこれは動揺が隠せない。
間近で見るジョンハンはとても綺麗で、そんな私をジョンハンは口角をあげて見つめている__



「ねえ、A」


『ん?、、』



近すぎてどこを見ていいか分からない私は、ジョンハンではなくその先に見える床を見つめて返事をすると

また一段と距離が近くなって、気づけばジョンハンの口元は私の耳元にいた。



「もっと興味持ってくれてもいんじゃない?」



軽くかかる息が耳元に触れてゾワゾワする



『いっかいっ、、タンマ!、ね?』



この状況を読み込めない私は体を振り切ろうと動くも
ジョンハンの力には到底勝てるわけもなくジタバタしていると




「もっと独り占めしてくれてもいんだよ」




ジョンハンは私の耳元で、次にそう言った。



その言葉はハッキリ聞こえていっきに抵抗する力が抜けて
恥ずかしさのあまり、顔を下に向けて黙り込んだ。




『……ずるい。』


『ずるいよ……』




完全な支配___

完全に踊らされている____




そう分かってても私はきっとずっとジョンハンが好きだ。


だから余計に顔に熱がこもるのが伝わってジョンハンを見れなかった。




「俺はただAに傍にいてほしいし、もっと絡んできてほしいだけだもん」




……そんな言葉言わないで。




私が今どんな表情をしてそんな言葉を聞いているとも知らないくせに。

夏休みの始まりは切なく→←ほんの意地悪



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作者名:さayuri. | 作成日時:2024年8月6日 16時

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