甘酸っぱい屋根の下 (ページ3)

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一途ページ3

『はーぁあ…同じクラスがいいよぉ…』

「いやいや、別にクラス隣じゃん。」

脱力したまま机に張り付きため息をこぼすと
ユラはまたまた呆れ返った表情でツッコミを入れる

『近くだよ、もっと近く〜､､』

「贅沢言わないの！話せてるだけいいでしょうが」

『……まあねぇ…』

……確かに、、家一緒だし。

「ほら、しかも朝から合同体育だから元気だしな。」

『んえっ！？？？』

ユラから魔法の言葉が飛び出ると、それを聞いた私は即座に立ち上がって驚くと「忘れてたんだ…」とまたまたため息をつかれて、もはや呆れを越された。

私が合同体育という言葉を"魔法の言葉"と言ったのは
それなりの私からしたら素晴らしい時間という事だからだ。

『知らなかった！忘れてた！ユラ大好き！行くよっ！』

ロッカーに置き去りにしていた体育着を
ものすごい早さで手に取って私は、ユラが体育着に手を付けた途端に引っ張って走り出した。

「うわっ！、ちょっ、落ち着け！」

階段という階段、廊下という廊下をユラを引きづりながら走り抜けて更衣室につくと私達は一番乗りだった

『いっちばーんっ！！』

「まだゆっくりしてても良かった時間なんだから、当たり前でしょうが！」

『早いに越したことはないでしょ〜？準備運動念入りにしよ』

「＿＿＿ああ、、友達辞めたい。」

フンフンッ♪とルンルンで着替える私に対して
連れ回されたユラは既に体力を消化したのかダルそうに着替え始め、着替え終わった頃に次々と更衣室にクラスメイトが入ってきて「え"っ、あんたら早くない？」と何故かドン引かれた。

『はいっ、いっちにーさんしー！！』

上機嫌な私は地面に座り込んだユラを無視して準備運動を始めた。

「……あいつ凄いね。こんな少しの関わりだけでさえもAを元気にさせちゃってさぁ〜」

『フフンッ♪ まさにこの授業は神…神のお恵みの時間』

「……本当に拍手したいジョンハンに…ってあ、来た」

ユラがそう言った言葉も聞こえないまま、ルンルンな私は
もはや準備運動なのかも危うい動きでグネグネとしていると
また背後からジョンハンに名前を呼ばれびっくりしてジャンプしてしまった……

『じょっ、、ジョンハン』

「うん、ジョンハン笑」

私の反応が面白かったのか、先程の動きが面白かったのか
少し小馬鹿にするかのように私を見て口に手を当ててジョンハンは笑った。