甘酸っぱい屋根の下 (ページ11)

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偶然か運命かページ11

『え"っ！、、あれっ！？……』

自宅に着いたらいいものの、私は今…

ドアの前で大ピンチに晒されている

『待って…私…置いてきた？落とした…？』

部屋に入るには肝心な〖鍵〗の存在がどこにも見当たらない事にパニックに陥る

『……こんなんじゃ早く帰宅した意味が、、』

焦りと共に誰かが鍵を拾って悪用されたら…なんていう不安まで生まれて困り果てていると、さっきまで晴れていた天気が一転して曇りに包まれてデカイ雷が鳴った。

『ひっ！？、、、』

誰もいないこんなとこでデカイ雷が鳴り雨も強く降り始めた時、怖くてしゃがもうとするとアパート下から声がした

「……A？」

聞き覚えがある声にハッとしてすぐさま下を見ると鞄を傘替わりにして下から見上げているジョンハンがいて一気に安心度が増す

『ジョンハン！、びしょ濡れじゃん！早く中入りなよ！』

私は危機一髪で雷雨を避けれたもの、ジョンハンは下校中に当たってしまって頭の先から下までもがびしょ濡れ状態だった。

「…ちょっと待ってて」

『うん？』

雨が目に入って痛いのか険しい顔をしながら
そう言ってアパートの中に入っていったジョンハン＿

それから数秒もしなかった＿＿
階段からコツコツ音が聞こえるとジョンハンが私の階に来たのだ

『えっ！、どーしたの！風邪引くよ！』

「Aこそどーしたの」

自分の事なんかお構い無しに、私に話しかけてきたジョンハン

「最近ならもうこんな時間には帰宅してるんじゃないの？」

『……え？』

『誰からそんな事……』

「ユラ、」

『……なるほど〜笑』

ジョンハンがユラにどのように聞いたのかは別として
バレてしまったか…と、ジョンハンになんて言われるかが怖かった。

私が避けていたことを知って、ジョンハンは嫌いになってしまったんじゃないか＿＿＿

そう思うと、自分がした事に後悔した。

「まさかだけど、部屋入れないの？」

『………うん。鍵どっかに無くしちゃって。』

私の空いたカバン、乱れたブレザーを見たジョンハンは
状況をすぐに理解したのか質問を問われ、素直に返答をすると

「雷雨もやばいんだし、しばらく俺ん家居なよ」

となんにもない顔をして言ってきた

『はっ！？…いやいやいや！大丈夫！』

私がジョンハンの……！？？？無理でしょ！

ってあんなに拒否していたはずなのに…………

『お邪魔致します。』

体がすんなりと部屋に入った。