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常識と非常識 ページ7

〜Aside〜



『気持ちだけあっても、どうにもならない』



………嫌なこと思い出しちゃったな。


A「確かに気持ちだけ強く持っても、ヒーローになれるとは思わない。だが、その気持ちを忘れずに努力するのはどうだ?」
無個性君「努力………ですか?」

A「ああ。例えば、勉学。心理学などを学べば、相手の心理的状況から相手の次の動きも予測できる。どんなに身体能力が高い者でも、考える頭がなければただの馬鹿だ。だが、勉学ばかりやっていても、体力や身体能力がなければ、もしもという時に人を助けることができない。」

A「君は確かに【無個性】だ。他の個性を持つ者たちとはやはり実力に差ができるが、その差を埋めるかどうか、ヒーローになるかどうかは今の君の努力にかかっているのだと私は思うよ。」


………うん、なんか凄いことを言ってしまったと、自分で自分が恥ずかしい。

ていうか、無個性君がまたポロポロ泣いちゃってるじゃん!
ごめんね!
お姉さんが気持ち悪いこと言ったみたいだね!


無個性君「僕でも………ヒーローに………なれますか?」
A「努力は必要だよ。個性を持つ者達の何倍もの努力がね。だが、君は周りからどんなに馬鹿にされようと、幼い頃の夢を捨てずにいた。少なくとも、私はそこを評価している。」

それにね、無個性君。

A「さて、君に問題だ。ヒーローとは、何をもってヒーローと言える?」
無個性君「え………?」
A「君は先ほどから自分が【無個性】だと言うことを酷く気にしている。まあ、今までの環境もあると思うが、ここでは『【無個性】はヒーローになるな』という決まりでもあるのかい?」
無個性君「い、いえ。そういうわけでは………」
A「これは私個人の考えだが、ヒーローとは人を救う職業のはずだ。ならば名声や周りからの人気、個性の強さではなく、心の底から人を救いたいと言う者こそが、【本来のヒーロー】ではないのかい?」
無個性君「っ!」

A「今は無個性がヒーローになるなんて非常識だと言われるかもしれないが、常識なんて時代によってすぐに変化する。」

A「そうだな。例として挙げるならば、紀元前5世紀ピュタゴラス派によって採られ、紀元前4世紀アリストテレスによって証明された『地球球体説』のように地球が丸いと言えば笑われる時代もあれば、数々の武将が活躍した戦国時代。弱者は強者に滅ぼされるか、強者に付き従うかの選択を迫られる。」





A「今では非常識とされているものが昔では当たり前だった何てものは、たくさんある。」

緑谷出久→←無個性の少年



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作者名:小説ワンコ | 作成日時:2019年6月16日 22時

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