僕には全てお見通し13 ページ17
「すいません、乱歩さん・・・」
私はまだ、ぼんやりとする頭で乱歩さんの手元を見つめていた。
あの乱歩さんの両手にある食材達は何なのだろうか。自分で買ってきたのだろうか。
「まぁ、Aが大丈夫なら良いんだけど。あ、今からお粥作ってあげる!ちゃんと材料買ってきたし」
私の疑問は訊くまでもなく、あっさりと本人によって解かれてしまった。
如何やら風邪を引いている私に、わざわざお粥を作ってくれるらしい・・・が。其処で再び疑問が浮かび上がる。
____あの乱歩さんが駄菓子屋以外で買い物が出来たのだろうか。
そもそも、失礼だが乱歩さんが駄菓子屋以外で買い物をしている姿をあまり想像出来ない。
「・・・乱歩さんって、一人で買い物行けたんですね・・・」
思わず本音がぽろりと出てしまった。
乱歩さんは「失敬な!」と頬をぷうと膨らませる。
「僕だってスーパーくらい行ったことある!先刻は国木田に付いてきてもらったけど!」
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midori(プロフ) - すごくいいです!!頑張ってください!! (2017年11月26日 16時) (レス) id: 6061ae511d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:テツ | 作成日時:2017年11月18日 23時