１４４話 ページ47
｢でもその間私の魂はずっと遠くへ避難していたので無事でした｣
ユニちゃんの言葉には白蘭さんも予想外といった表情をした。
｢白蘭、あなたと同じように私も他の世界へ翔べるようです｣
嘘を見抜く方法なんて知らないし、まして初めて会ったユニちゃんの言葉が嘘かどうかを判断するには材料がなさすぎる。
けれど、ユニちゃんが嘘をついているようには見えなかった。
｢話を戻します。私はミルフィオーレファミリーブラックスペルのボスとしてボンゴレとの再戦に賛成です。白蘭と入江さんとの再戦の約束は本当にあったからです｣
二人が大学生の時に交わされた約束。
どうしてそれが本当にあったと彼女に分かるのだろう。
その約束自体はパラレルワールドのものではなく、この世界の二人が交わしたもののはずだ。
ユニちゃんの他の世界へ翔べるという話を信じたとして、それを確認する術は彼女にはないと思うのだが。
｢元気一杯になってくれたのは嬉しいんだけどユニちゃん、僕の決断に君が口出しをする権利はないな。僕が迷った時は相談するけど君はあくまでナンバー２だ。全ての最終決定権は僕にあるんだ｣
｢この話は終わりだよ｣と緞帳を降ろそうとした白蘭さん。
ユニちゃんは少し黙ると、何かを決意したように目を閉じた。
｢……そうですね……わかりました。では私はミルフィオーレファミリーを脱会します｣
ナンバー２という立場では白蘭さんに自身の意見を通せないと分かったユニちゃんはそう言った。
しかしその行動に意味はあるのか。
そうなれば彼女はただの一般人で、さらに要求をのませるのが困難になるのではないだろうか。
｢沢田綱吉さん……お願いがあります｣
｢え！？ お……お願い……！？｣
私が考えている間も会話は進んでいく。
ユニちゃんはまだ幼いが、それでもボスとして君臨していた子。
何か考えがあるだ。
そう思って彼女のお願いとやらを私も聞く。
｢私を守ってください｣
｢えﾞぇー！！？｣
顔面を蒼白させて鼻水と冷や汗をたらしたツナくんは驚きと困惑の混ざった声を出した。
｢ま……守るって……ブラックスペルのボスなんじゃ……！？｣
｢私だけじゃありません。この――仲間のおしゃぶりと共に｣
ユニちゃんがごそごそと白いマントの中に手を突っ込む。
広げられた小さな手のひらには四つのおしゃぶりが乗っていた。
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小学7年生(プロフ) - モナ子さん» ありがとうございます！楽しんでいただけたようで何よりです(^-^) 頑張ります、ありがとうございます！！ (2020年9月24日 19時) (
レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
モナ子 - 面白すぎて一気に読んじゃいました！番外編最高すぎます…( ・∇・) こういうのって大体キャラ崩壊してるのに作者様のキャラはキャラのままで尊敬します！これからも頑張ってください！ (2020年9月23日 21時) (レス) id: 2a3f107de3 (このIDを非表示/違反報告)
小学7年生(プロフ) - めろさん» めろ様、コメントありがとうございます。大変お待たせしましたがこの度連載再開させていただきます。もしよろしければ暇つぶし程度にお使いください。作者の体調まで気にしてくださり感謝致します。めろ様も十分お気をつけくださいませ。 (2020年8月22日 20時) (レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
めろ - 久しぶりにずっと楽しんで読めれる作品に出会ったので更新停止とても悲しいです（ ; _ ; ）書き直しの更新楽しみにまってます、世界情勢も大変な状況なのでお体にお気をつけてくださいね。 (2020年8月10日 14時) (レス) id: afb9e59317 (このIDを非表示/違反報告)
小学7年生(プロフ) - トツキさん» トツキ様、コメントありがとうございます。そんなことを言っていただけてとても光栄です。できるだけ早めに更新出来るよう書き直しを進めさせていただきますので、お待ちいただけると嬉しいです。 (2020年5月26日 14時) (レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小学7年生 | 作成日時：2020年5月2日 20時
