１３２話 ページ35
午前１１時５０分、並盛神社。
白蘭さんに指定された時間の十分前に私たちはそこに到着した。
要求通り、京子ちゃんやハルちゃんもいる。
長い階段を登りきった先には白い布で覆われている何かがあった。
一緒に来ていた入江さんの話によると、それは私たちの基地ユニットらしく、工事を装って今朝早めに運び出していたのだと説明を受けた。
｢ヒバリさーん！ 山本ー！｣
ツナくんが大きな声でふたりの名を叫んだ。
彼らは私たちとは一緒に来ていなかった。
ヒバリさんのことはずっと見ていないし、山本くんもスクアーロさんが来た日からアジトに帰ってきている形跡がなかった。
呼びかけに返ってきたのは静寂。
時間間際なのに姿を現さないふたりに私たちは不安と焦りを滲ませた。
｢お、死ぬ気の炎が接近している……バカでかい。異様なスピードだ｣
スパナさんがパソコンを確認しながらした報告。
ヒバリさんか山本くんのものだろうかという淡い期待が過ぎる。
｢上｣
スパナさんはそう言って空を見上げた。
私たちもそれに倣って空を見る。
上空には黒い雲がすごい勢いで集まってきており、その中央から一筋の光が差す。
｢やあ諸君｣
光の中から六日前に見た顔が超巨大な状態で出てきた。
｢落ち着くんだみんな！ あれは顔の形をしたアドバルーンのようなものだ。ミルフィオーレの科学力なら不可能じゃない！｣
｢あれれ？ 全員連れて来いと言ったのに揃ってないね。まっ いいか。本番で困るのは君たち自身だからね｣
巨大な顔はやっと完成した新しい移動手段で、私たちをチョイスの舞台へ連れていくと説明した。
超炎リング転送システムというらしい。
メローネ基地が転送されたのはこの手段を使ったからみたいだ。
｢知ってのとおりこの転送システムはただでは作動しなくてね。君たちに今日のチョイスに参加する資格があるかどうか試す役割も兼ねているんだ｣
空に浮かぶ生首は｢ズバリ５００万
｢脅かすわけじゃないけど、もしできなかったら僕は君たちに失望してこの街を……こうしちゃうかもね｣
右目。
私たちから見て左目が光り出して、視線の先にビームが放出された。
光線がぶつかった山は大きな音を立てて崩れていく。
｢おっとゴメンゴメン、顔がすべっちゃった｣
おかしそうに笑うその顔に私たちは顔を蒼白させた。
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小学7年生(プロフ) - モナ子さん» ありがとうございます！楽しんでいただけたようで何よりです(^-^) 頑張ります、ありがとうございます！！ (2020年9月24日 19時) (
レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
モナ子 - 面白すぎて一気に読んじゃいました！番外編最高すぎます…( ・∇・) こういうのって大体キャラ崩壊してるのに作者様のキャラはキャラのままで尊敬します！これからも頑張ってください！ (2020年9月23日 21時) (レス) id: 2a3f107de3 (このIDを非表示/違反報告)
小学7年生(プロフ) - めろさん» めろ様、コメントありがとうございます。大変お待たせしましたがこの度連載再開させていただきます。もしよろしければ暇つぶし程度にお使いください。作者の体調まで気にしてくださり感謝致します。めろ様も十分お気をつけくださいませ。 (2020年8月22日 20時) (レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
めろ - 久しぶりにずっと楽しんで読めれる作品に出会ったので更新停止とても悲しいです（ ; _ ; ）書き直しの更新楽しみにまってます、世界情勢も大変な状況なのでお体にお気をつけてくださいね。 (2020年8月10日 14時) (レス) id: afb9e59317 (このIDを非表示/違反報告)
小学7年生(プロフ) - トツキさん» トツキ様、コメントありがとうございます。そんなことを言っていただけてとても光栄です。できるだけ早めに更新出来るよう書き直しを進めさせていただきますので、お待ちいただけると嬉しいです。 (2020年5月26日 14時) (レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小学7年生 | 作成日時：2020年5月2日 20時
