１１０話 ページ13
｢それだよ｣
指摘を受けて自分のした行動を振り返る。
けれども自分の行動におかしな所はない。
よくありそうな指を動かすとか、髪をいじるとか、そういったことはしていないかった。
何のことを指しているのかと訝しげに彼を見る。
｢嘘つく時に愛想笑いすんの、やっぱり気付いてなかったのな｣
｢……そう、だっけ？｣
思い返してみればそうだっただろうか。
なんて馬鹿なんだろう。
クセがバレているのに隠し事なんて、できるわけないじゃないか。
｢オレら仲間だろ？ なんでも聞くから言ってみろって｣
�爛潺襯侫�オーレには私のクローンが作られているかもしれなくて、助けたいけど助けたところで長くは生きられない。その研究をしていたのは味方になった入江正一で、私にとって憎むべき相手に変わりはない。��
言ったところで、どうなるというのだろう。
聞いてもらったところで、何がなるのだろう。
｢本当になんでも……なんでも、ないから｣
皆の悩みの種を増やしてしまうだけ。
｢っ、目にゴミ入っちゃった。顔洗ってくるね｣
｢あ、おい！｣
これから忙しくなるのに迷惑かけて、何をやっているんだ。
嘘をつく時にクセが出てたいたかなんて間抜けすぎて笑うに笑えない。
公園内に設置された水道の蛇口を捻って水を出す。
よく冷えたそれを手にすくって顔へとかけると、流れていた涙は水滴に紛れて分からなくなった。
心なしか頭もスッキリした気がする。
これは、私だけで何とかしなければ。
幸いにも今日は入江正一に会える。
諸悪の根源を問いただしてすぐに研究を止めさせる。
十日後の戦いで皆に余計な心労をかけないように。
鞄の中から銃を包んでいたハンカチを引っ張って取り出し顔を拭く。
ベンチに戻ると山本くんは気まずそうに様子を伺ってきた。
｢もう大丈夫だから。……絶対皆で過去に帰ろうね｣
山本くんは納得しない表情のまま、頷くこともなく｢そーだな｣と流すように言った。
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小学7年生(プロフ) - モナ子さん» ありがとうございます！楽しんでいただけたようで何よりです(^-^) 頑張ります、ありがとうございます！！ (2020年9月24日 19時) (
レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
モナ子 - 面白すぎて一気に読んじゃいました！番外編最高すぎます…( ・∇・) こういうのって大体キャラ崩壊してるのに作者様のキャラはキャラのままで尊敬します！これからも頑張ってください！ (2020年9月23日 21時) (レス) id: 2a3f107de3 (このIDを非表示/違反報告)
小学7年生(プロフ) - めろさん» めろ様、コメントありがとうございます。大変お待たせしましたがこの度連載再開させていただきます。もしよろしければ暇つぶし程度にお使いください。作者の体調まで気にしてくださり感謝致します。めろ様も十分お気をつけくださいませ。 (2020年8月22日 20時) (レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
めろ - 久しぶりにずっと楽しんで読めれる作品に出会ったので更新停止とても悲しいです（ ; _ ; ）書き直しの更新楽しみにまってます、世界情勢も大変な状況なのでお体にお気をつけてくださいね。 (2020年8月10日 14時) (レス) id: afb9e59317 (このIDを非表示/違反報告)
小学7年生(プロフ) - トツキさん» トツキ様、コメントありがとうございます。そんなことを言っていただけてとても光栄です。できるだけ早めに更新出来るよう書き直しを進めさせていただきますので、お待ちいただけると嬉しいです。 (2020年5月26日 14時) (レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小学7年生 | 作成日時：2020年5月2日 20時
