もう1冊の友人帳 (ページ42)

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～幼い頃～

叔父さん『約束が違うじゃないか！
来月はそっちで面倒みてくれよ！こっちだって家族を食べさせるだけで！
それに気味の悪い事ばかり言うんだ変なものが見えるって』

そんな電話で怒鳴る声を何度も聞いてきた２人
２人は手を繋いで走り、ある場所へと向かった
ただただ夢中で走った
着いたのは女性と出会った公園
今日もピンクの服を着た女性はブランコにいた

『何があったの？』

幼夏目『僕達は家族じゃないんだって』

幼貴方『当たり前だけど…』

『寂しいの？夏目水樹』

幼夏目『お姉さんは…？』

幼貴方『寂しくないの…？』

『…夏目と水樹が来てくれるから寂しくないわ』

幼夏目『そうだね僕達２人だけじゃないんだ
お姉さん見えるんでしょ？』

『(微笑』

幼貴方『私達はおかしくないよね？』

幼夏目『２人だけじゃないよね？』

叔母さん『あら？』

幼貴方・幼夏目『『！！』』

道路の方を見ると叔母さんが買い物から帰ってきて通りかかったようだった

叔母さん『お隣の貴志くんとAちゃんじゃない
どうしたの？こんな所に２人で』

幼貴方・幼夏目『『え…？』』

夏目(見えているものが存在しないかもしれない…そんな…不安定な世界…)

幼い2人は横を見るとしっかり目に見えていたピンクの服を着た女性が…

幼貴方・幼夏目『『(泣』』

Aは蹲って泣き始めた

幼貴方『どうして…どうしてよ…ッ(泣』

幼夏目『A…ッ』

泣きじゃくるAを守るように抱きしめた夏目も泣き始めた

叔母さん『あらあらどうしたの？ Aちゃん貴志くん』

心配した叔母さんは駆け寄ってA達の目線に合わせてしゃがんだ

『水樹…夏目…』

そっと悲しそうな声で名前を呼んで手を伸ばす

幼夏目『あっち行け！』

叔母さんは自分に言われたと思い込み、そっと公園から離れた

『水樹…夏目…』

幼夏目『あっち行け！Aを泣かせる奴は僕が許さない！』

幼貴方『たかし…ッ(泣』

～終了～