Q6:マネージャーと選手 ページ7
それからしばらくして、男子バスケ部の練習が終わり、俺達は体育館の掃除に入った。
「……赤司くん、少し遅れてるよ?しっかり」
「えっ。あ、すみません……」
俺はその声の主に顔を向けると、目を見開いた。
「如月、先輩?」
「驚かせてごめんね。それより大丈夫?体調でも悪い?」
「いえ、大丈夫です」
「そう?まぁ、初日だか「赤司くん!お疲れ様!初日でハードだね?あ、私は霧ヶ咲 美桜!気軽に美桜って呼んでね?」」
そう如月先輩を押しやる勢いで顔を出した霧ヶ咲という人物。
一方の如月先輩は勢いでスコアボードを倒してしまい、その反動で「す、すみません!」と頭を下げスコアボードを起こすと倉庫室へと向かってしまう。
キャプテン達は心配そうに如月先輩が立ち去った方を見ていた。
「……霧ヶ咲〜。あいつ、マネージャー上がりの選手だろ?傷つけるようなマネはすんなよ」
「えっ〜?それってAのこと?あの子、柔軟性が取り柄なんだから、簡単にケガしないよ?」
「いや、するしないの問題じゃない。するようなことはすんなつってんだ。守れないならウチで正式なマネージャーとして働いてもらうからな」
「しゅうくん、酷い!」
2人のやり取りに俺は呆気に取られていると、副キャプテンが「あの3人、去年は同じクラスだったんだ」と声をかけてきた。
その声に顔を向けるが、周りには俺と同じ1年がいる。
「……ってことは、霧ヶ咲先輩も2年なんですか?」
「まぁな。アレで女子バスケ部のキャプテン。一方の如月は去年はマネージャーで、今年からマネージャーと選手の両方だ」
「あん?それで選手と掛け持ち?」
「監督とはそういう約束だったらしい。なんでも、如月本人も女子バスケ部にマネージャーが来た際、教えられる人間がいないのは不便だからってな」
副キャプテンはそう言うと、俺達から離れていく。
代わりに「おら、1年!全員手止まってるぞ!」とキャプテンの声が響いた。
それからは俺を含む全員が、掃除に身を入れ、片付けと掃除を終わらせた。
※
作者のアマユリです。
楽しんでもらってますでしょうか?
ライバルが出てきましたね( ̄▽ ̄;)
美桜との会話でおわかりかと思いますが、帝光中男子バスケ部キャプテンは虹村修造キャプテンです。
虹村キャプテンには、これからもさりげなく赤司達のフォローをさせる予定です♪
これからも、是非ご愛読くださいm(_ _)m
5人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:アマユリ | 作成日時:2021年11月20日 16時