Q1:顔合わせ ページ2
ビーーー!
「全員、1度集まってくれ!」
ブザー音のあとに監督の声。
私達は汗を拭きながら監督のそばに駆け寄る。
「明日、女子バスケ部は1日休みとする。理由は……わかるな?如月」
「えっ……あ、はいっ!男子バスケ部が新入部員を受け入れるのと、試合に備えての調整をするからです」
私がそう言うと、監督は頷く。
「女子バスケ部員は部活がないとはいえ、出席するように」
「「「はいっ!」」」
翌日。
私達は体育館にいた。
新入部員達への顔合わせだ。
「別に、男女で揃えることないのに。男子とは学年が違えば顔を合わせることなんてないんだし」
「でも、部長会議とかでも顔を合わせるでしょ?」
1年生を待っていると、そんな会話が聞こえてきた。
チラリと横を見ると、霧ヶ咲さん達が少し離れた場所で話している。
(……確か、去年も言ってたよね?)
私が彼女達から視線を外すと、ガラガラと扉が開く音がする。
「あらら〜?凄い人〜」
「男女共同体育館なのだから当たり前なのだよ」
そんな声に顔を向けると練習着を着た新入生達が入ってきた。
彼らが男子バスケ部入部の1年生ってことは、すぐにわかった。
「……新入生、前で整列を」
監督の声で新入部員達は私達の前に並ぶ。
その中の1人……赤い髪の子と目が合った……気がした。
5人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:アマユリ | 作成日時:2021年11月20日 16時