アンパン片手に横浜へ 其の弐！

ぼくらの買い物戦線 ページ9

「太宰が行方不明ぃ？」

探偵社のオフィスに国木田の怪訝な声が響いた。
「電話にも出ませんし・・・」と心配する敦を、その場に居合わせた社員が
「また川だろ」 「また土中では？」 「また拘置所でしょ」 と適当にいなす。困った敦がAに声をかけようとすると・・・

「いやああああ報告書があぁぁぁぁっっ！！！！」

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿隣の机で、裁断処理が必要な廃棄書類と間違えて報告書をシュレッダーにかけてしまって発狂していた。

「ちょっと！なんで此処に廃棄書類があるんですか！？」

「喧しいわ！そこに書類を置いたのは太宰だ！！」

「はあァァァァァァァ！！？ふざけないで下さいよあの人間失格！唐変木！万年中二病！イケメン上司！」

「最後の方、褒めてんだかけなしてんだか分かんなくなってますよ。」

発狂するAに、敦の突っ込みが飛んだ。それでも収まらないAに、
「業務妨害だ」と手刀を食らわせた国木田だった。
A、戦闘不能。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

「・・・きな・・・・・・いいかげ・・・」

「うぅん・・・」

「いい加減に起きな、A。・・・新しいメスの切れ味を試したいとこなンだ。」

「ご勘弁を与謝野様！！」

とびおきたAの反応に、ちょっと与謝野先生が怖くなる敦。
先ほどまでいたはずの社員たちは、今は影も形もない。

「A、買い物の荷物持ち。」

「へ・・・なんで起こしてくれなかったんですか敦さん！」

「え！？いや、起こすのもなんだと思って・・・？」

要らない思いやり！と叫ぶ声がビルの外まで響いた。

この理不尽な弾劾に救済を！！→←仲良しこよしには程遠い・・・？

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