覚悟と凄み ページ20
「が、あぁっ・・・・・・・・・!!」
刃物の直撃をまともに食らってしまったAは、一気に扉まで吹き飛ばされた。
如月の異能によりぶっ壊された扉の向こうへ、少しでも動けば電車から落とされるだろう。全身の骨が悲鳴をあげている。左手、肋骨は完全に折れているだろう。
指一本も動かせないAに死神はじりじりと近づいてきた。
「わたしの、これを食らって生きているなんて・・・タフすぎじゃないかしら・・・?
まあ、いいわ。どうせこのまま死ぬもの。」
「私、は・・・ここで、死ぬわけには・・・!」
何とか上半身を起こしたAの顎を如月はくいっと近付けた。
・・・・・・近けェ!!
如月とAの視線がかち合う。
「まあ、貴方には情報を吐いてもらわないといけないからね・・・。このまま死なせないわ。でも、まあ・・・『この勝負、私の勝ちよ』。」
勝利を確信した如月は、不敵に笑った。
「・・・それは、違いますよ。」
突然、Aが如月の腕をがしりと掴んだ。
何処からそんな力が出てくるのか、如月には全く分からなかった。
「勝利を、確信したら!そこであなたは負けているんだっ!!」
「はあ?何でそんなことに・・・・・・はっ!?」
如月の目が驚愕に見開かれた。
今度は、Aが笑う番だった。
「ようやく気が付きました!?
『腕が動かないってことを』!!」
Aの腕を振りほどこうとした異能の『腕』が、蜘蛛の巣に捕らえられた蝶のように動かなくなっていたのだっ!!
「まわりはちゃんと見た方が良いですよ!?『自分の異能が糸でがんがらじめにされる』ことだってあるんですから!」
「卑怯よっ!A!」
そう、Aの「使えそうなもの」とは釣り糸のことだったのだっ!!!
一か所にまとめられた腕を縛り上げた糸の端をもったAは『覚悟』のまなざしで如月を射抜いた。
「・・・射程があるってことは、本体と異能は『つながっている』。私がどうするか、もうわかりました?」
Aはいっぽ、またいっぽと扉の向こう側へと後ずさる。
「自分が何しようとしてるかわかってるの!?間違いなく死ぬのよ!?」
それでもAは如月の手をはなさない。如月は異能共々引っ張られていく。
「乗客を守り、敵を倒す。両方やらなきゃならないのが探偵社員のつらいところですね。
覚悟は良い?私は出来てる。」
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メイデーア - 初コメ失礼します!この作品めっちゃおもろいですね。ちな、私は夢主ちゃん大好きなんで如月さんは嫌いサイドです。すんません。中也さんに何故如月さんを好きになったのかとか聞いてみたいです★ (4月6日 20時) (レス) @page34 id: 8fc649d94d (このIDを非表示/違反報告)
タピオカパン(プロフ) - うっす、タピオカパンです。この度なぜか作品ページに飛べなくなったので、別名義で再ログインしました。ご迷惑おかけして申し訳ありません (2020年8月6日 14時) (レス) id: cfe55cf157 (このIDを非表示/違反報告)
タピオカパン(プロフ) - Yukiさん» コメントありがとうございます!見てくれるだけでも励みになりますので、お気になさらず!・・・でも登録してくれるとうれぴーです! (2020年6月28日 11時) (レス) id: cfe55cf157 (このIDを非表示/違反報告)
Yuki - 面白いです!ログイン出来ないのでお気に入り登録できないんです(´;ω;`)更新待ってます!応援してます! (2020年6月28日 1時) (レス) id: f9f48108ec (このIDを非表示/違反報告)
タピオカパン(プロフ) - 鮎さん» ありがとうございます!たまに生存確認してやってください(-ω-)/ (2020年6月21日 15時) (レス) id: cfe55cf157 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:タピオカパン | 作成日時:2019年9月20日 15時