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「飯は?」

「………………」


少女は首を横に振った。
こいつは喋らねぇが、こういうちょっとした意思表示ならできるらしい。

まあ、ありがてぇな。うんともすんとも答えね
ぇんじゃ、腹減ってんのか便所行きてぇのかもなんにもわかんねぇしな。


俺がこいつを拐った理由?

あー……なんだろうな?実は俺自身もよくわかんねぇんだよな。

ただこいつ、拐って来た時やべーくらい無防備だったんだよ。俺、こいつを夜中、こいつが寝てる隙に拐ってきたんだけどよ。その寝てた場所がさ……公園のベンチだったんだよ!

まあでもこいつ、見た感じ12歳位だし?家出してえって気持ちもわからないことはねぇ。
でもこんな痩せっぱちでひ弱そーな少女が夜中の公園で無防備晒してんのに、なんもしない方がおかしくねぇか?

ん?なんだ?なんかしようとしてる時点でおかしい?


……まあ冷静に考えればそうだな。


その時、今までぼーっとしてた少女が徐に体を動かした。

細っこい足に取り付けられた重い鎖を全身を使ってなんとか数ミリずつ引きずって、俺にちょっとずつ近づいてくる。
俺は少女がこれ以上足を引きずらなくてもいいように、俺の方から少女へと歩み寄った。

俺は少女の傍までくると、鎖を付けている関係で、立ち上がることのできない少女の目線に合わせてしゃがんだ。


「なんだ? どうしたんだ」

「………………」


少女が顔を上げて俺を見た。
やっぱり、目は虚ろだった。
少女は自分の喉に手を当てた。


「……水か?」

「………………」


少女はこくりと頷いた。

はいよ、と言って俺は立ち上がり、コップを取りに食器棚の方へと向かった。


食器棚の扉を開け、よくある透明のコップを取り出す。台所に水を汲みに行こうとした所で、俺はふと、あることを思い経った。


……そういや、連れ去らってきた初日から飲みモンは全部水だったな……。

好みのわかんねぇ奴には水が1番無難っちゃ無難だが……味気ねぇモンばっか飲んでたらあいつも飽きちまうかもしれねぇな。


なんで、あいつが飽きちまうかもしれねぇ、なんて思ったかは自分でもわかんねぇ。
でもなんか、今日は味のあるモンを飲ませてやろうって、なんとなくそう思ったんだ。


俺はこれまたよくありそうな木のテーブルにコップを置き、冷蔵庫を開けて中身を探った。

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設定キーワード:ストックホルム症候群 , シリアス , 監禁   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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アフィアル(プロフ) - シルク^‐^さん» ありがとうございます!そう言っていただけてとても嬉しいです。これからも更新頑張ります。 (1月13日 18時) (レス) id: 0e81381c1e (このIDを非表示/違反報告)
アフィアル(プロフ) - かどけ氏さん» ありがとうございます!きっと一気飲みして噎せちゃったんでしょうね。これからも更新頑張っていきたいと思います。 (1月13日 18時) (レス) id: 0e81381c1e (このIDを非表示/違反報告)
シルク^‐^(プロフ) - こういう感じのお話めっちゃ好きです!更新頑張ってください! (1月13日 16時) (レス) id: bcf2c07990 (このIDを非表示/違反報告)
かどけ氏(プロフ) - 炭酸苦手だったのかな?面白いです!お気に入り、評価共にさせて頂きました!更新頑張って下さい! (1月13日 13時) (レス) id: bc69aa2553 (このIDを非表示/違反報告)
アフィアル(プロフ) - ポテチさん» ありがとうございます!これからも更新頑張りたいと思います。 (1月12日 20時) (レス) id: 0e81381c1e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アフィアル | 作者ホームページ:http  
作成日時:2018年8月25日 19時

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