それゆけ受付嬢 。3

おさけ と かずま ページ13

:



A「.......壱馬？」









壱馬「.......なに。」






A「.......えっとー」









壱馬「ほくとに甘えられてうれしかったんやろ」



A「.......え？」



壱馬「しょーごに体さわられてどきどきしたんやろ」



A「.............ぁー」









かんっっぜんに拗ねている。
酔っ払った上にヤキモチやいて、圧倒的にいつもより拗ねている。





.......さてどうしたものか。









A「かずまー」




壱馬「.......」




A「ごめんね、すぐ壱馬のところ行かなくて」



壱馬「.....」



A「翔吾くんにもね、無防備すぎって言われちゃった。
そりゃ壱馬もふあんになるよね、ごめんね。」




壱馬「.......あほ。」






むくっ とクッションから顔をあげた壱馬は、
一直線で私の唇に食らいついた。


角度を変えて何度も何度も、お酒の味のする壱馬の舌が私の口内を犯していく。








A「ちょお、っ、壱馬.......っ！
ここ、寮だよっ、んっ、」




壱馬「見せつけたればええねん.......っ」









変わらず降り注ぐキスの嵐に、
周りが見ていないことを祈るばかり。



軽く胸板を押すと、ゆっくり顔が離れ、

伸びた黒髪の間から 真っ黒な瞳が私の目を捉える。







吸い込まれそうで、

綺麗で、

そらしたくてもそらせない。








壱馬「.......俺さみしかった」



A「.....ん。」



壱馬「いつも以上に余裕ない。から、優しく出来ひんかも」



A「.......ん？」




壱馬「先、一緒に風呂はいろ」


A「ちょおっっとまった！？」







壱馬「ぁ？」



A「なんで、その、そういう流れになってんの」



壱馬「ええやん寮でした方がなんか背徳感ない？」



A「いや私は申し訳なさで潰れそうだよ！！？」



壱馬「.......おふろ」



A「だ！め！！」



壱馬「.....なぁ」



A「そんな可愛い顔で言ってもだめ！！」



壱馬「.......だめ、なん？」



A「.......だ、」



壱馬「.......」



A「...................せめて私の家でね」



壱馬「やったあ好きやで〜」









なーにが余裕ない、だ。


いつの間にかいつも彼の思い通り。
いつも彼には勝てない。


でも、こんな 振り回し 振り回され
の関係も、悪くないのかもしれない。




:

竜ちゃーーん→←おさけ と みんな

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す