それゆけ受付嬢 。3

守る ページ2

:



Aの腕を引き、事務所の長い廊下をつきすすむ。


どうしようもなくモヤモヤして、Aに本気だった奴らの顔を思い出して、またモヤモヤ。


あいつらは仲間だし大切だけど、
でも譲りたくない。



どっかのアニキ思いのヤンキーみたいじゃん、俺。
ついに乗り移ったか？









A「ちょ、かずま、」



壱馬「……」



A「かずまってば、どこまでいくの、！」



壱馬「…ぁ、」



A「さっきからどうしたの…？みんなとあってからちょっと変だよ」









痛いところをつかれ、何も言えない。


付き合ってまだ何日も経ってないのにこんな独占欲…

引くよな、こんな彼氏。






A「……ねぇ壱馬 。そんなに不安？」




壱馬「…え？」





A「私がりっくんとか北ちゃんのこと好きになりそうに見えるの？」



壱馬「いやそういう訳じゃ…ごめん。」



A「怒ってる訳じゃなくて！！

だって壱馬嫉妬いっぱいするし独占欲強いでしょ？ それくらいわかってるよ。」






予想外の言葉とAの余裕そうな笑みに驚く。



そっか、こいつは人の事を沢山見てるから
相手を理解するのが得意だから

とっくの昔に欠点なんかバレてるんだ









壱馬「…かなわんなぁ」



A「ん？」



壱馬「じゃあ、これからもいっぱい妬くし
ちょっと束縛しちゃうかもしれんで、？

それでも捨てんといてな？」




A「……そんな目で言われたら、捨てようにも捨てられないよ 」







決めた。




誰が来ても、

Aが他のやつに靡いても、

周りになにか言われても、




絶対に、守る。




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