Amazing Girl PROJECT

樹さんとイケメンの話 ページ34

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A「.......あの樹さん」



樹「んー？」



A「体勢が暑いです。」



樹「んー。」






久しぶりのオフの日。


10時に起きて幸せな朝を迎え、
お昼からカフェでも行こうかな と思っていたのに。


台本を読み込み中の樹さんにまんまと捕まってしまった。



現に今、後ろから包み込むような形で絨毯に座らされている。クーラーがついていてるとはいえ、暑い。






A「樹さん私オフの日を有効に使うために外出したいんです」



樹「俺と一緒のオフは有効じゃないの？」



A「.......」



樹「うわ黙っちゃった。」







そう言いながらも離す気配のない樹さんは諦めて、
自分のスマホに目を落とす。

LINEを開き、適当に未読の分を返していると
突然後ろからスマホを持つ手を包み込まれた。








A「な、なんですか.....って近っ！！」



樹「.......この Ryu-ji ってだれ？」



A「.......え、あ、この人ですか？
なんかハイローの撮影見学行った時に仲良くなって....... 西川泰志役の佐藤流司くんって人です。」




樹「.......ふぅん。イケメンなんだ？」






A「まあ結構顔とか声はタイプでした」

樹「めっちゃはっきり言うじゃん」





A「結構話も合うんです！ 私も舞台とか好きで、よく2.5次元とかの話もしてくれるし！！
今度公演決まったら観にきてって」



樹「ストップ」






ずっとスマホと一緒に掴んでいた手を離れ、
今度は口を緩く抑えられる。


横から端正で色気のある顔に見つめられると、
どうしてもそわそわしてしまう





A「.......はにゃしてくらさい」



樹「ちょっとイケメン俳優の話されると嫌だ。」



A「すみましぇん」



樹「喋り方ツボ」



A「うにゃっ」







そのまま片手で両頬を挟まれ、
片腕は腹回りに回される。


するっ と頬を離れると、今度は顎の下に移動して
猫にするように撫でてきた






A「っひ」



樹「イケメンの話した罰ね。」




A「っ....擽ったいです」



樹「うわその嫌そうな顔最高。

.......あーなんか傷ついたなぁ、俺が真剣に台本読んでる前で男の話楽しそうにして。」




A「.....何が言いたいんですか。」









樹「しばらく俺とごっこ遊びしてくれたら
機嫌直してあげてもいいよ。






ほら、猫なら猫らしく、ご主人様に媚び売ってみ？」








メンバーの前で他の男の話はしない方が身のためです。


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