【WT】きっと、あえるよ。

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そこには見るも無残な光景が広がっていた。




クリームがぐちゃぐちゃなショートケーキ。




ゼラチンが外に飛び出してしまったゼリー。




スポンジがぼろぼろになってしまったティラミス…等々。




A「ああ…ごめんNakamu、途中で落っことしたんだよね」




Sha「うわ、ひで」




Na「・・・・」




ひどいことをした。




こんなことなら、持ってくるんじゃなかった。




今更後悔しても遅い。Nakamuは黙ったままだ。




Nakamuはふっと伸ばした手を、ケーキの箱に入れて…




ショートケーキの天辺から滑り落ちたイチゴを、取って口に入れた。




Kn「あ、こら何してんの！！」




Na「ショートケーキは俺のだもん！」




Kr「行儀が悪いって言ってんだよ！」




きりやんがケーキの箱を取り上げて、暴れるNakamuをきんときが抑え込む。




A「・・・・」




正直、お茶会は中止だと覚悟していた。




責められる覚悟だって、してきたのに。




Na「A、何してんの？早くお茶会しようよ」




Br「あ、ゼリーもある。これ僕用？」




Sha「取り分ける皿と食器が必要だな」




Sm「俺持ってくるよ」




Kr「俺ティラミス！」




Kn「あ、きりやんずるい！」




皆のやり取りに、私は肩の力が抜けて笑ってしまった。




Na「A！笑ってないで準備準備！」




A「分かった、今やるよ」




覚悟なんて、必要なかったんだな。

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