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191☆眩 ページ41

そんな事が起こる一方で、女郎蜘蛛の内側では。


「どれくらい時間たったんだろう……」

「暇なのに、眠くもならないしな」


私、Aと酒呑童子、そして30年前だというの小さい姿をした女郎蜘蛛の3人がただ話している。

そしてお腹もすかないし疲れもしない、不思議で不気味な感覚がずっとしている。



「なー、女郎蜘蛛。なんか出る方法、他にないのか?」

「しつこいわね……。全部試したってば」


そう、女郎蜘蛛の言う通り。

すごく高く飛ぶとか、山を調べるとか、走り続けるとか、思い出話するとか……出来る事は大概試した。


「っていうか、あんたは妖怪だから死なないでしょ?」

「俺はそこを気にしてるんじゃない。偽物とはいえ、宿敵の女郎蜘蛛の中でじっとしてるって言うのががまんならないんだよ」

その言葉を聞いて女郎蜘蛛はニタリと笑う。

「その宿敵のあたしが目の前にいるんだけどね〜?」

「ぐっ!落ち着け、俺……!」



閉鎖された空間にいるからか、なんかへんな具合に距離が縮まってるなぁ……。

気温とか天気とか居心地はいいような気はするけど、やっぱり出られないのは困る。

どうするかなぁ……。

そう思ってふと足を組み替えたとき。


ぐらりと、座っていた地面が揺れた。

いや、揺れたと言うより地面がぐにゃぐにゃになって大きく震えてる感じか。


「な、なにこれ」

頑張っても、地面に脚が沈んで立ち上がれない。


なんとも変な感覚だ、まるで地面が上で、空が下で、はたまた暗闇にいる感じもして、乗り物酔いそうになったから目をつむった。

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ひか(プロフ) - にゃんこさん» わ、コメントありがとうございます!!ケースケ君の前世、私も本当気になります!犬種とか!(そこじゃない)あと、あの朱夏様がエサあげたり、散歩させたりしている姿がちらついて……尊い。そうだ、にゃんこさんの作品も、読ませて頂いています!ケース犬……。 (2023年3月13日 12時) (レス) id: 5008a64787 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ - ケースケくんの前世がほしい...(シャドサの亡霊)...あ、すいませんでした。面白かったです!! (2023年3月7日 17時) (レス) @page24 id: 3e9c7f1354 (このIDを非表示/違反報告)
T - こちらこそ!(*´∇`)面白い作品なので何回でも読めます! (2021年6月6日 11時) (レス) id: cc98960b0b (このIDを非表示/違反報告)
ひか(プロフ) - Tさん» ありがとうございます!久しぶりのコメントだったのでメチャクチャ嬉しいです! (2021年6月5日 17時) (レス) id: 5008a64787 (このIDを非表示/違反報告)
T - 読んでてとても面白いです! (2021年6月5日 17時) (レス) id: cc98960b0b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひか | 作成日時:2021年3月2日 18時

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