【シャドウサイド】続章〜4〜妖魔界と鬼族

180☆機転 ページ30

ケースケ達は、蛇王カイラの城がある方を目指して必死に走った。


｢小僧どもめ、逃げるな！嵐の術！｣

｢あいつ、めちゃくちゃ速いだぜ！｣


蛇王カイラの城まで、まだまだ遠い。


｢ちょっとケースケ、これどういう状況!?｣

｢あ、後で｣


お父さんの呼び掛けにも答えられないぐらいケースケは焦っていた。


｢｢何とかしないと…｣｣


疲れた様子をみて、かまいたちはニヤリと笑った。


｢大辻風！｣

風のスピードで、かまいたちが間を詰める！



｢こうなったら…！ケースケ！それ、貸して｣

｢え！これっ？｣




父の言葉にケースケは戸惑いながら妖怪ウォッチ零式をケータに渡した。


妖魔界で激しいつむじ風の中、ケータは、走りながら壱にダイヤルを合わせた。

かまいたちの放った刃をよけ、足を止めてかまいたちに向き直る。


小さな攻撃がいくつかかすったけど、もとともせずに腕時計に視線を落とした。


ｵｯﾄ…ｼｮｳｶﾝﾉｶﾏｴ

昔のラジオのような音楽が鳴り響く。

｢俺の友達…｣


ポケットからみどりのメダルを取り出す。


｢出てこい、ジバニャン！｣

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