162☆限り ページ12
戦いは続く。
だんだんと皆の息が切れ始めたが、女郎蜘蛛はむしろ大きくなっているようにすら感じた。
何度も何度もシールドを使っていて、石の輝きも弱くなってきた。
まずい。
「くそ、ここまであたっても弱体化すらしないとは…!」
私と洞潔さんを守りながら攻撃をかけている酒呑童子が一番疲れてきている。
「酒呑童子様!無理をなさらないでください!」
ふらり、と後ろに倒れかけた酒呑童子をとっさに支えた洞潔さんも本日二回目の戦いと言うこともあってもうあまり体力が残っていない。
「奴にだけは負けられぬのにっ…!」
悔しさからの涙が溢れていた。
私も、傷だらけだ。
戦うことが死ぬことと隣り合わせなんだって、事を意識した。
視界の端に糸が見えた。
ぎゅっと首飾りを握りしめてから構える。
「シー、ルドッ」
光が弱い。
でも、今攻撃を二人に当てさせるわけにはいかない、私が…!
少しだけ緑が濃くなった。
もはや気力だけで糸を跳ね返す。
なんだか少し、女郎蜘蛛の攻撃が軽かった気がした。
波が早く引いたような…。
その違和感を見抜けなかった。
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ひか(プロフ) - にゃんこさん» わ、コメントありがとうございます!!ケースケ君の前世、私も本当気になります!犬種とか!(そこじゃない)あと、あの朱夏様がエサあげたり、散歩させたりしている姿がちらついて……尊い。そうだ、にゃんこさんの作品も、読ませて頂いています!ケース犬……。 (2023年3月13日 12時) (レス) id: 5008a64787 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ - ケースケくんの前世がほしい...(シャドサの亡霊)...あ、すいませんでした。面白かったです!! (2023年3月7日 17時) (レス) @page24 id: 3e9c7f1354 (このIDを非表示/違反報告)
T - こちらこそ!(*´∇`)面白い作品なので何回でも読めます! (2021年6月6日 11時) (レス) id: cc98960b0b (このIDを非表示/違反報告)
ひか(プロフ) - Tさん» ありがとうございます!久しぶりのコメントだったのでメチャクチャ嬉しいです! (2021年6月5日 17時) (レス) id: 5008a64787 (このIDを非表示/違反報告)
T - 読んでてとても面白いです! (2021年6月5日 17時) (レス) id: cc98960b0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひか | 作成日時:2021年3月2日 18時