あのね (ページ2)

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｢え...こじけんとクラス離れてんけど｣

昇降口の掲示板に貼られたクラス分けの紙。
私は自分の名前が書いたクラスを探して、一番にこじけんの名前が無いことに気づいた。

｢まじか。｣

こじけんもぽつりと呟いた。

｢先行き不安過ぎて体調不良なりそう｣

｢俺...離れても絶対Aのこと忘れへんから｣

｢なんやねん｣

私の緊張を和らげるために巫山戯てくれたこじけんにありがとうと言い手を振りこじけんの背中を見送って、私は一人で教室へ向かった。

知らない顔だらけで。笑って話す人たちの輪に自分から入ることは出来ずに指定された窓際の1番後ろの席に座ってぼーっと、こじけんが先程満開だと指を指していた桜の木を眺めてた。

｢そんなに桜のこと口開けて眺めてたら、花びら入ってくんで｣

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