一 週 間 ダ ケ 。 【中務 裕太】

= 1days ’ ページ13

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なんちゅうやつや。ってのが第一印象。




電話ではあんなにオドオドしてたのに、好きなこと(俺の事)について話すとなるとこんなにも生き生きとして話すなんて人格変わっとるやろ。





『裕太くん、お金あります？』


中務｢は？｣


『ないなら私奢るんで、明日からの残りの6日間、悪いんですけど私に付き合ってください。

明日はまず帰り道にクレープを食べに行きます。その後手繋いで帰りましょう。

明後日は水曜日なので反対側の通りにあるアイス屋が30%引きやるので行きたいです。それで遠回りして帰りましょう。

木曜日は一緒に買い物に行きたいです。それで晩御飯にうどん食べて帰りましょう。

金曜日は一緒に自習室で夜まで勉強して手を繋いで帰ります。あ、多分夜は寒いから自販機でココア買いたいです。

土曜日には裕太くんの観たい映画を観ましょう。もしなかったら私が観たい映画を観ます。それでCDショップとか、本屋に行って裕太くんが好きなジャンルを知ります。

日曜日には裕太くんと一緒にどこかの図書館でのんびりしたいです。その日に携帯を返します。

どうですか？』





一気にそう言って見せた女を見下ろしてははって笑ってみせる。





中務｢ええな、それ｣


『ほんとですか？！』


中務｢ええよ。そんくらいで携帯返してもらえるなら｣


『やった！ありがとうございます！』


中務｢ただし。｣


『……？』


中務｢その一週間が終わったらもう俺に話しかけんでな。｣





そう言って見せれば泣くんちゃうかなって思ってた。でも、この女は違った。









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