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「〜〜っっ!!??」
出て行った時は背中を向けてたからわからなかったけど。
ペットボトル片手に戻って来た先生は……一糸纏わぬ姿(つまり全裸)。
…先生。
もうそれは、色っぽいを通り越して視覚の暴力ですっ。
絶賛赤べこ状態の私など意にも介せず、先生がどさっとベッドの縁に腰を下ろして。
「飲む？」って、ミネラルウォーターを差し出す。
「だ、大丈夫です」
翔「ん」
余ったシーツを腿の上にばさっと無造作に掛けて、先生がペットボトルを煽る。
もうその姿が美しすぎて。
滑らかなのに、筋肉だけはしっかりついた肩も腕も。
ぎゅって締まったウエストも、割れた腹筋も。
目を覆いたくなるくらい恥ずかしいのに、見つめ続けてしまう。
かっこよ過ぎて、釘付けになってしまう。
―― "どうせ俺しか見えてねーんだろ？"
泣く子も黙るほどの俺様発言でも。
その通り過ぎて、見透かされ過ぎて、言葉も出ない。
言葉が出ないのに、"好き" だけが溢れてくる。
"恋しい" が胸をいっぱいにする。
「…っ」
気付いたら、寝っころがったまま身体を折り曲げて、
先生の腰にぎゅぅって抱き着いてた。
…もう好き。どうしようもないくらい好き。
翔「なんだよ」
「好きです」
翔「知ってる」
「もうこのままずーっとくっついてたいです」
翔「鬱陶しいからやめて」
「やです」
翔「…めんどくせぇ」
「いいんです」
翔「……」
頭の上から呆れたため息が聞こえるけど。
気にしないって、また抱き着いた腕にぎゅぅぅぅっと力を込める。
もうずーーっと前から、先生しか見えてないもん。
開き直って暫くそのままの姿勢で目を閉じてたら、はぁってまた深いため息のあと。
先生の大きな手が、私の頭の上にぽんって乗って。
長い指が、くしゃって私の髪を撫でた。
「…っ」
翔「未成熟児な上に甘ったれとか、どんだけくそがきだよ」
「……」
翔「もう俺こんな甘ったれしか抱けないとかなんの拷問？」
言葉とは裏腹に、髪を撫でる先生の手は優しくて。
言い方は酷くても、"私だけ"ってわかるその言葉に、心臓がきゅぅぅぅぅって切ない音を立てる。
…ねぇ先生。
私は、もうずっと先生しか見えてないけど。
もうずっとずっと、先生だけが好きだけど。
「…先生」
翔「あー？」
「先生はいつから、私のことが好きですか？」
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作者名：あげは
| 作成日時：2016年7月6日 1時
