男装生活とその日常について３ (ページ25)

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ジュンと双子の話ページ25

ジュン視点

ちょうど時間の空いたある夕方の日。

寝るにはなかなか早すぎるし、遊びに行くにはまあまあ遅い気がする。

かと言ってダンスの自主練に行く気分でもなければ、トレーニングする気分でもないし、宿舎に籠もっている気分でも無かった。

ベッドに転がって携帯電話の画面と睨めっこを繰り返していると、三人部屋の扉が開いた音がした。

「ジュナ」

僕を呼んだのはシュアヒョンだった。

部屋のドアから顔を覗かせるヒョンに驚きつつも上体を起こす。

珍しいことがあるものだ、シュアヒョンが僕を呼ぶなんて。

そう思いながら見つめていると、ヒョンがベッド際までやってきて僕を見下ろす。

「ジュニ、今日の予定は？」

これもずいぶんレアな質問だ。

ヒョンの笑みを見て、ほんの少しだけ答えを間違ってはいけないような圧力を感じてしまった。

ともすれば、正直に答えるのが得策なのではないだろうか。

「何をしようか迷ってたところ」

「候補は？」

「候補……んー……」

「良かった、それすらも決まってなさそうで」

「うん？」

「ジュニ、頼みがあるんだ」

にっこりと、いつもみたいに優しそうな顔をして、シュアヒョンが僕に告げる。

「Aのところに行ってきてほしい」

「Aの……？部屋に？」

「ううん、まだ作業室にいると思う」

「まだ……まだって事は、もしかしてシュアヒョンはさっきまでAの作業室にいたの？」

「うん、正解」

「じゃあどうして僕にそんなことを？」

「喧嘩したから」

「えっ」

「Aと喧嘩したから、心配で」

「えっ」

「様子を見に行ってほしいんだ」

驚いた声を上げる僕に、シュアヒョンが「ダメかな？」と眉を下げて笑う。

けんか……、ケンカ……、喧嘩……？

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