青色に染まれ 2 (ページ3)

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「あの子1年生だよね？」

「確か伊東くん？だっけ」

「あ〜Aの子ね」

あれ、俺ってそんなに有名になってたのか

歩きながらそんなことを考えて

『先輩』

「え、なんできた」

先輩のとこにたどり着いた

『どうでした？おれ』

「かっこよかったよ？」

『好きになった？』

「ちょ、こんなとこで、」

『今じゃなきゃだめ

好きになりました？』

先輩の前にしゃがんで目線を合わせる

周りにはたくさんの先輩達がいるのに

2人だけの世界に入ったみたいだ

「好きになってない」

『そう、ですか』

これでもだめか

結構頑張ったんだけどな

重い腰を上げて立ち上がる

思ってたよりもきてる

ぶっちゃけ泣きそう

ここまではっきり言われたことなかったからかな

視界が微かに歪んで

自分の瞳に涙が溜まってることに気付いた

『戻ります、次もあるんで』

せめて先輩の前では我慢しないと

「まって

ちょっと意地悪した、ごめん

今好きになってはない

ずっと前から好きだから

そーゆー意味！伝わる？笑笑」

『え』

「前から好きだったよ〜って」

『なんで、知らないですそんなこと』

「言ってないもん」

『なんで言ってくれなかったんですか』

気付いたら先輩のこと抱きしめてて

周りの目気にしなきゃ嫌われちゃうな

とか思ったけど

やめることはできない

先輩の前だと自分が抑えられなくて困っちゃうな

『なんで、言って、くれなかったの』

「だって、純也くん好きとは言ってくれるけど

付き合って～とか先輩はどう思ってるの～とか

何にも聞いてこないんだもん」

『そ、そゆこと？』

「うん、それだけ」

『なんだよぉぉぉぉぉぉ』

あまりに拍子抜けな展開に一気に力が抜けて

先輩の肩に顔をうずめた

「スリスリしない！犬か！」

『先輩いい匂いするんですもん』

こんな簡単な答えだったのに

なんで今まで気が付かなかったんだろ

『先輩、

俺と付き合ってください』

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