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誰に聞こえるでもなく喉を動かし、体を動かし、かれこれ3時間ほどずっと踊っていた。
もちろんリズムなんて聞こえやしないし、歌も自分には聞こえない。
それでも、ただ基礎練を繰り返した。
何度も、何度も、息が上がるまで。
踊ることが、すごく楽しい。
体が浮いたように軽い、練習生の時には感じなかった感覚。
気づいたら母に腕を掴まれていて、はっと意識が現実に戻された。
家に帰ると、テレビでは音楽番組が流れていた。
母がリモコンに触れようとした手を止めて、私は画面に釘付けになる。
輝いていて、まるで別世界みたいで。
ほんの数ヶ月前には、自分もそこにほど近い場所にいたなんて信じられないくらい。
なんの躊躇いもなく、思うことができた。
必ず、あの場所に戻ってみせると。
私も、あちら側へ行くと。
変わろうと思っても、直ぐに変われるわけではない。
音が聞こえなければボイトレは意味を成さないし、いくら聞きたいと思っても聞こえない。
唯一できるのは、踊ること。
会社で何時間も続けた基本練習を、何週間も毎日やり続ける。
息が切れるたび、自分の鼓動の音だけがはっきりと聞こえた。
夏休みが終わってすぐ、ドユンがデビューした。
中堅くらいの事務所だったからか、なかなか大きく売り出されているみたいだ。
ソウルから遠く離れた釜山でも、その名前はところどころで上がっている。
どんな曲だろう、ドユンの歌声はどんなのだろう。
聞きたくてたまらなくなって、自分の耳を恨む。
耳というより、脳だけど。
夏が去ると、8月の暑さが嘘のように寒い風が吹きつけてくる。
そんな今、私は
【大体ジウンは､､､】
質問という名の説教責めを受けていた。
相手は世界的なアイドル、seventeenのジョンハン、スングァンというなんとも豪華なシチュエーションだ。
説教とは言うものの、わざわざゆっくり話してくれたりと愛がひしひしと伝わってくる。
スングァンオッパはノリが良くて話しやすい。
見てわかる通り、ジョンハンオッパは底なしに優しくておせっかい。
なぜ2人と話しているのか。
そう、それは私がソウルに来ているからである。
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千笑 - お待たせいたしました。更新を再開させていただきます。 (2023年1月9日 13時) (
レス) id: 6154d9208d (このIDを非表示/違反報告)
千笑 - いつも小説を楽しんでいただいてる皆様へ。作者の千笑です。私情により、ログインすることができなくなってしまったため、長期間更新ができないかもしれません。申し訳ありません。状況が改善した時にまたお伝えします。 (2022年12月28日 21時) (レス) id: 6154d9208d (このIDを非表示/違反報告)
Kokuma(プロフ) - めちゃめちゃ好みです！続きが楽しみです。 (2022年12月17日 21時) (レス) id: 9eeff62ceb (このIDを非表示/違反報告)
こまり(プロフ) - まさかの展開すぎてびっくりしてます。続き気になります！更新頑張ってください！ (2022年12月7日 23時) (レス) @page38 id: e86bc2c528 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり(プロフ) - 前々から読ませていただいているのですが、読んでてすごく引き込まれるし、読むたびに続きが気になってしょうがなかなってしまいます！！むちゃむちゃ好きです！！いつも更新ありがとうございます‥！！ (2022年12月7日 0時) (レス) id: 6864ce5b3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千笑 | 作成日時：2022年10月31日 10時
