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2020年の初め、本来ならまだお休みをもらっていたはずの今日。
作曲作業も残すところ作詞だけとなった私は、練習生らしく練習をするべく社屋にやってきた。
「早いね。もっと休んでもいいのに」
なんて言ってくれる方もたくさんいたが、私が納得できないだけだから、曖昧に誤魔化しておいた。
本来ならまだ空いていない練習室を空けてもらい、私1人で存分に使う。
いつもならできないスピーカーを使っての練習、いつもならできないマイクを使ってのボーカルトレーニング。
早朝から夜中まで歌って、踊っての繰り返し。
1月の月末評価に向け、前回以上の成績を目指して練習する。
「ジウンなの？」
時計の針が、深夜1時を指していたとき。
練習室の扉が開き、入ってきたのはseventeenのメンバーであるスングァン先輩。
「まだお休みじゃないの？こんな時間に練習して､､､」
おばさんか？というような小言をぶつけてくるスングァン先輩に、苦笑いで応える。
「辛くない？大丈夫？」
「はい、元気です」
「何が元気だよ。元気じゃない時は元気って言わない。嘘つかない。」
ごつん、と人差し指で私のおでこを押す。
「ええ？」
「ええ？じゃない！バレてるから、全部。顔と、行動に出やすいんだよねジウンは。今だって、本当は辛いくせに無視してまた練習してさ。倒れるよ。そのうち死んじゃうんだから。」
昔からそうだった。
「どうせコネだとか言われてしょうもない勘違いから僕らの大切な妹を傷つけるやつがいるんでしょ？オッパが殴ってやろうか？ん？」
親戚が女の人ばかりだった家庭のグァナオッパと、親戚が男の人ばかりのわたし。
グァナオッパは、私の些細な感情のカケラを全部拾い集める人。
「ジウンの人生半分見てきたし。今だってトレーナーヌナたちに問いただして情報得てるんだから。」
オッパとは、また違う視点から私を励ましてくれる人。
「ジウンはよく頑張ってるよ。半年じゃ考えられないくらい成長してるよ。今、誰より努力してるのは、確実にジウンだよ。
だからさ、もう少しだけ、ほんの少しだけ、楽して生きてもいいんじゃないの？」
心の器から、感情が全部溢れるみたいに。
子供のように、私は泣いた。
練習生になり、ウジの妹、と言われるようになってから。
泣いてばかりの私は、この日涙を枯らすほど泣いた。
涙に乗って、辛さなんて全部溶けちゃえばいいのに。
そしたら、私はもっと上に行けるのに。
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千笑 - お待たせいたしました。更新を再開させていただきます。 (2023年1月9日 13時) (
レス) id: 6154d9208d (このIDを非表示/違反報告)
千笑 - いつも小説を楽しんでいただいてる皆様へ。作者の千笑です。私情により、ログインすることができなくなってしまったため、長期間更新ができないかもしれません。申し訳ありません。状況が改善した時にまたお伝えします。 (2022年12月28日 21時) (レス) id: 6154d9208d (このIDを非表示/違反報告)
Kokuma(プロフ) - めちゃめちゃ好みです！続きが楽しみです。 (2022年12月17日 21時) (レス) id: 9eeff62ceb (このIDを非表示/違反報告)
こまり(プロフ) - まさかの展開すぎてびっくりしてます。続き気になります！更新頑張ってください！ (2022年12月7日 23時) (レス) @page38 id: e86bc2c528 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり(プロフ) - 前々から読ませていただいているのですが、読んでてすごく引き込まれるし、読むたびに続きが気になってしょうがなかなってしまいます！！むちゃむちゃ好きです！！いつも更新ありがとうございます‥！！ (2022年12月7日 0時) (レス) id: 6864ce5b3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千笑 | 作成日時：2022年10月31日 10時
