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会社を飛び出し、車の行き交う道路沿いの道を走った。
何してんだ、わたし。馬鹿じゃないの。周りが見えなくなって、自分勝手に大好きな友達を傷つけて。ほんとは辛くなんかなかったんじゃないの。みんなに頼って悲劇のヒロインぶってたんじゃないの。ほんとアホみたい。馬鹿、馬鹿バカ！
走って、走って。
周りも見ずにただ走り、呼吸が苦しくても走り続けた。
何度も何度も心が叫ぶ。
私は本当に最低なやつだ。
結局、自分のことしか頭にない。
今だって、向かい合うこともせずに逃げてきて。
っっっ
不意に、息がつまり、呼吸がままならなくなった。
よく考えてみれば、体調不良の上、限界以上に走り回っていれば、過呼吸になるのなんて当たり前なのに。
足がもつれそのまま倒れ込む。
呼吸ができず苦しい。たすけて。
そう思う一方、
当然の報いじゃないか。いっそこのまま消えて仕舞えば､､､
なんて思う自分もいた。
真冬の冷えたタイルの上に這いつくばって、必死に酸素を求める。
体は必死なのに、心ではどこか自分を客観視するような自分がいて。
近くを通った男性が駆け寄ってきて支えてくれる。
耳鳴りがし、声が聞こえなかった。
頭が割れそうに痛く、足の筋肉がちぎれそうだ。
呼吸がままならない私を見て、男性が口元に袋を当てて背中をさすり、呼吸を促してくれた。
「ゆっくり、ゆっくり､､､」
大きく呼吸を繰り返していると、だんだん楽になってきて。
それでもまだ頭と足の猛烈な痛みは無くならない。
背中をさすり続けてくれる男性に促され、やっと呼吸が安定した。
「ありがとう、ございます､､､」
「話さないでいいから、落ち着いて。歩けそう？」
男性にもたれかかる形になっていて申し訳ないが、足に力が入りそうになかった。
ふるふると首を振ると、とりあえず、とベンチに運ばれて寝かせられる。
水を買ってきてくれたようで、口元に運んでくれた。
「救急車呼ぼうか？親御さんに連絡は取れるかな？」
救急車を呼んでしまえばドクターストップがかかる気もして、それだけは避けたくて。
いまだに練習時間を気にする自分が馬鹿らしい。
震える指でポケットからスマホを取り出し、1番上にあった番号に電話をかけた。
“どうした？”
「､､､っおっぱっ。」
生理的な涙で言葉が途切れる。
「代わろうか？」
男性に携帯を渡すと、兄はどうやら理解してくれたようだった。
仕事中なのに、申し訳なかった。
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千笑 - お待たせいたしました。更新を再開させていただきます。 (2023年1月9日 13時) (
レス) id: 6154d9208d (このIDを非表示/違反報告)
千笑 - いつも小説を楽しんでいただいてる皆様へ。作者の千笑です。私情により、ログインすることができなくなってしまったため、長期間更新ができないかもしれません。申し訳ありません。状況が改善した時にまたお伝えします。 (2022年12月28日 21時) (レス) id: 6154d9208d (このIDを非表示/違反報告)
Kokuma(プロフ) - めちゃめちゃ好みです！続きが楽しみです。 (2022年12月17日 21時) (レス) id: 9eeff62ceb (このIDを非表示/違反報告)
こまり(プロフ) - まさかの展開すぎてびっくりしてます。続き気になります！更新頑張ってください！ (2022年12月7日 23時) (レス) @page38 id: e86bc2c528 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり(プロフ) - 前々から読ませていただいているのですが、読んでてすごく引き込まれるし、読むたびに続きが気になってしょうがなかなってしまいます！！むちゃむちゃ好きです！！いつも更新ありがとうございます‥！！ (2022年12月7日 0時) (レス) id: 6864ce5b3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千笑 | 作成日時：2022年10月31日 10時
