確信犯ですよね、爆豪くん。【劇場版】 (ページ4)

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4話ページ4

｢緑谷くんも来てるんだね？やっほー｣

緑谷くんの目の前に綺麗に着地して挨拶すると、顔を少し赤くしながらも｢う、うん！奇遇だね…！｣と応えてくれる。

うちの彼氏にはこういうウブさと純粋さが無いから困る。少しは緑谷くんを見習って欲しいものだ…

｢メリッサさん、オールマイトの知り合いなんですね…｣

｢知り合いというか…パパの古くからの友人だから、家族といっても過言ではないわ！｣

私とメリッサさんとオールマイトで盛り上がっていたら、緑谷くんが困惑していたのを見かねたオールマイトが話をふった。

｢ああ、緑谷少年。彼女は私の親友の娘で…｣

｢メリッサ・シールドです。はじめまして！｣

メリッサさんは緑谷くんに手を差し出した。
…おそらくだけど、緑谷くんはメリッサさんのことをオールマイトの親友だと思ってたのだろうか。
誤解が解けた緑谷くんは顔を明るくさせてその手を握った。

｢は、はじめまして。雄英高校ヒーロー科1年、緑谷出久といいます！｣

｢雄英高校…じゃあマイトおじさまの…｣

｢はい、生徒です！｣

｢未来のヒーロー候補さ！そこの蔦屋少女もね！｣

オールマイトの言葉に、メリッサさんはキラキラと目を輝かせて私たちに詰め寄った。
慌てて身を引いた緑谷くんと私だったが、メリッサさんは気にすること無く私たちのコスチュームを360度見て回るように眺めていた。

…というか、私は女だからか触られた。

｢…っん！｣

｢？、ごめんなさい、装飾や防具が頭に無いから気になって頭を触ってしまって…

Aさんの個性はツタヤおじさま譲りの蔦？｣

｢い、いや…実はどちらも譲り受けていて、蔦は表に公開しているのですが、私自身の個人的都合で母譲りの猫の個性は隠しています｣

しどろもどろになっている私を見かねてか、メリッサさんは驚いた顔をして｢あら、ごめんなさい！｣とすぐに謝ってくれた

｢あ、いや大丈夫です！メリッサさんなら悪用しないかなって────────｣

｢あらそう？じゃあ遠慮なく行くわね｣

｢──────え"、ちょ、どこ触って───────っ｣

ペタペタと私の身体(コスチューム)を触ってくるメリッサさん。
見かけによらず肉食系…恐ろしい。

そんな悠長な事考えてる暇は無かった。時折、メリッサさんの手が腰と頭にくるのだ。つまりそういうことで、

必死に抑えてるけど漏れる声に、隣の緑谷くんはショート寸前だった。