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「動けるか」

富岡さんと視線があい、静かにうなづいた。

「妹を連れて逃げろ」

『炭治郎』

私は刀をしまうと、再び半獣化した。

その目を見て炭治郎は驚いたようだったが、すぐにうなづいた。

私は禰豆子ちゃんを抱えると、その場から逃げるように勢いよく走る。


すると上から気配を感じてスピードを上げるが、上から降ってきた何かに蹴り飛ばされた。

『炭治郎!!』

見えた後ろ姿は鬼殺隊、女の子だった。

すぐに立ち上がろうとするが顔面を蹴られる。

『...容赦ないなッ』

鼻を押さえながら立ち上がる。

先へと放り投げてしまった禰豆子ちゃんの元へと走っていく炭治郎だったが、その前に私を蹴り飛ばした女の子の方が先に辿り着く。


グイッ


炭治郎が女の子の羽織を引っ張り、刀は禰豆子に届かなかったが炭治郎が頭に踵落としされていた。


『禰豆子ちゃん、逃げて!!』「禰豆子!!逃げろ!!」


確かに、鬼殺隊からすれば鬼は切らなければいけない対象。


それを守っているというのだから、これは立派な隊律違反か...とため息をつく。



「伝令!!伝令!!カァ!!!」

頭上を飛ぶ鎹鴉の声に、二人の後を追おうとしていた足が止まる。


「本部ヨリ伝令アリ!!竈門炭治郎、禰豆子、両名ヲ拘束シ本部ヘ連レテ帰ルベシ!!」


私は炭治郎の元へと近づき刀をしまうと、しゃがんだ。

『...ひどい傷』

そういいながら懐から手ぬぐいを出して出血しているところを止血する。

もう彼の意識はないようで、息をしていることが唯一の安心材料だった。


しばらくすると、禰豆子がこちらへと駆け寄ってきた。

その後ろには、先ほどの女の子と数人の黒子の姿が。


「うっ!!」

『よかった...』


ホッとできたのもつかの間、目の前にザッと黒子たちが立ちはだかる。

「そちら両名を渡してもらおうか」

『...あそこの木箱に、この子入れてもらっていいですか』

そういえば、女性の黒子が近くに木箱を持ってきてくれたので禰豆子ちゃんの背中を押す。



「あ、そちらの女性も隊律違反ですので、拘束お願いします」



目が笑っていない女性の声がしたと思うと、首に痛みを感じて意識を飛ばした。

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人形師(プロフ) - 凄く面白いです!無限列車編書いてほしいと思いました。自分のタイミングで良いのでいつか書いてください。 (2020年3月2日 13時) (レス) id: 05191dc1a4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あおいろ | 作成日時:2020年2月10日 8時

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