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入学して2週間と少し経った日。
何となくの気分で朝早く学校に来た私と蓮。
するとテニスコートに、サーブ練習だろうか、一人で練習をしている子がいた。
でもよく見ると、
「康二？」
紛れもなく康二だった。
そういえば少し前部活の話をしてて、私は中学同様吹部に、康二は小学校から習ってるテニス部に入ったって話してた。
「知り合い？」
「うん、友達。同じクラスで、今席隣なんだよね。
康二！」
少し声を張って呼び手を振ると、私に気づいた康二が振り返してくれて、こっちに駆け寄って来た。
「Aやん、おはよう。早いな」
「康二こそ」
「まあな。
今日は朝練無いんやけど、その分コート独り占めできるしな。1年やし打たしてもらえること全然ないから勝手にやってんねん」
真面目なんだな。
それに、テニスが人一倍好きなのが伝わってくる。
「あとさ、本当テニス上手いね。素人だけど分かる」
「これでも中学の時奈良の大会で優勝したことあんねん」
「そうなの？超すごいじゃん！」
「もっと言うて！」
ニコニコの康二。
最初の人見知りの感じはもうなくて、やっぱり太陽みたいな笑顔だ。
すると康二と蓮が目が合う。
「初めまして、Aと同じクラスで仲良くさせてもらっとる向井康二です」
「どうも、Aの幼馴染の目黒蓮です」
「いやー、噂には聞いとったけどイケメンやな」
「康二、テンションおばちゃんじゃん」
「何がおばちゃんや！第一印象おばちゃんは嫌やわ！」
朝からキレッキレのツッコミが炸裂して、蓮も笑いだす。
「俺のこともよろしくな」
「康二くんこそ」
「康二でええよ」
「じゃあ俺も蓮でいいよ」
「いや、もっとええあだ名あるで。
めめってどう？」
「めめ...？」
初めて聞いたあだ名に本人はびっくりしてる。
「え、いいじゃんめめ。かわいい」
「せやろ？」
「じゃあそれで」
蓮ははにかんだように笑った。
※背景の色を変更致しました。
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作者名：キキララ
| 作成日時：2021年9月19日 23時
