【男主】あー...えっと今吉の弟です... (ページ28)

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p21 逃げ切ったぜページ28

『っは…はぁ…はぁ…』

あの例の名前を言いたくない

あいつから逃げ切り

ここは、進路指導室

みんな全速力で走ったもんだから

もちろんオレが一番後ろ走ってたし

もちろん一番疲れてる

「…はは、びっくりしたね」

桃井ちゃんの体力もすげえと思った…

これだけ走って笑顔でびっくりしたねて

何か男子でいる自信がなくなるわ…

「あんたさ、体力無さすぎない？

今吉サンの弟ってことは運動部っすよね？」

は？何言うとん？兄貴が運動部なら

弟も運動部だと思うなよ？

『…んな…決め付けてんなよ…』

だめだ息が上がって反論出来ねぇ

「黄瀬、残念ながら此奴は文化部だ

一丁前に決めつけてんじゃねぇぞ」

わぁい、お口が悪いね

でも、背中摩ってくれる

優しさはあるみたいだよ!!

ただ、心配は口に出してくれないね!!

黄瀬も

「あんたに言われたら反論出来無いでしょ」

とでも言いたそうな顔して見つめて来る

とりあえず花宮先輩に支えて貰いながら

椅子に座って机に伏せる

「あ、あの…大丈夫ですか…？

あっ、そんな訳ないですよね。すみません!!」

あーそう言えばいたなぁ桜井くん

久しぶりに聴いたなぁすみません

とりあえずまあ、声が出せない俺は

何度か頷いて大丈夫だと伝える

すると相手も何処か安心したような

表情を浮かべる

よかった伝わったようだ

すると突然花宮先輩が声を発した

内容は

「よく聞け、今、こいつもこんなんだし

下手に移動しない方がいい、

幸い此処は鍵もかかるし窓もない

少し休んでから此処を出よう」

というもの(1部改定済み)だった

その意見に関しては反対意見は無く

その事を確認すると

花宮先輩は

「つーことだから、てめぇは寝てろ」

と言って俺の頭を軽く撫でたのだった

何が驚いたって

あのはなみゃん先輩に

撫でられたのもそうだが

今に至るまでずっと

背中を擦り続けてくれていたのだ

貴重な温かさを背中に感じながら

俺は段々と瞼が重くなり

眠りに落ちた＿＿
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