10話 ページ10
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「何度言ったら分かるんだ。死にたいのか?」
相変わらず、実技の授業で先生にボコボコにされている私。入学してから半年ほど経つのに、成長が感じられない。
授業終了のチャイムで先生の攻撃が止んだ。
「今日は、ここまで」
「……ありがとうございました」
先生が背を向けたのを見て、校舎の裏に逃げ込んだ。
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膝を抱えて座り込み、壁にもたれ掛かる。私の心とは反対に、青く雲一つ無い澄み渡った秋晴れが目に入った。上を向いていなければ、涙が溢れそうだった。
「思いつめた顔をして、どうされました」
「どうしてここに?」と聞けば、「フラフラ歩いて行くのが教室から見えたので」と、隣に座り込むのは七海さん。
「どうされたんですか」
「...疲れたので休憩です」
「私は、頼りないですか?」
「何があったか聞いているんです」と真剣な目に見つめられる。上手な嘘はつけなくて。でも、弱音を吐けば立ち直れなくなりそうで。努めて明るい声で言った。
「…私、呪霊が見えるという理由だけで高専に来ました。だから、自分の術式が分からないんです」
術式が無いなら、せめて体術を磨かなければ。そう思うが、ちっとも上手くいかない。頑張っても、頑張っても、成果が出ない。
「まぁ、努力するしかないですよね!」
「ご飯、食べてますか?」
「あー、最近お腹空かなくて...」
「今晩は、餃子にしようと思ってます。包むの手伝ってください」
私に飴を握らせて、先輩は去っていった。
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すず(プロフ) - 森さん» うわぁぁ!!本当ですか⁉駄菓子屋の回し者では無いですが、嬉しいです!あのお菓子、美味しいですよね✨ (2022年4月27日 7時) (レス) id: 554f25270f (このIDを非表示/違反報告)
森 - 2コメ目失礼します❗私、これが好きで駄菓子屋行って飴とガム付いてるお菓子買ってきました!美味しかったです❗(?) (2022年4月27日 0時) (レス) id: d826e852a9 (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - 森さん» コメントありがとうございます!イケメンに餌付けされるなんて本望ですよね。秒で飼い慣らされる自信があります笑 (2022年2月25日 6時) (レス) id: 3f5a9a1159 (このIDを非表示/違反報告)
森 - ナナミンに餌付けされるなら本望でs(( (2022年2月25日 0時) (レス) @page2 id: d826e852a9 (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - おふさん» おふさん!!こっちも見てくれたんですか!?嬉しすぎます、ありがとうございます!! (2022年2月8日 22時) (レス) id: 6a8f9b8946 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すず | 作者ホームページ:https://plus.fm-p.jp/u/chirin_rin_rin
作成日時:2021年4月23日 18時